富山県生コンクリート工業組合の第48回通常総会が29日、富山市のホテルグランテラス富山で開かれ、2025年度の事業計画などを承認するとともに、任期満了に伴う役員選出を行った。総会終了後に開催した理事会では、理事長に濱田一夫氏(北陸宇部コンクリート工業代表取締役社長)を再任した。
この日は、委任状12人を含め全組合員29人が出席。冒頭、濱田理事長があいさつし、「生コンクリート業界を取り巻く環境は、不安定な国際情勢やトランプ関税、働き方改革、カーボンニュートラルなど大変厳しい状況。需要面では、昨年度の富山県全体の生コン出荷数量が55万8000立方メートルと過去最低になった。損益面も原材料や燃料費、労務費をはじめとする固定費の高騰により、厳しい環境に置かれている」と述べた上で、「われわれの製品である生コンクリートはインフラ整備、災害復旧にはなくてはならない建設資材。今年度も品質第一、コンプライアンス第一、安全第一で安定供給に努め、地域に貢献していくことが使命」と話した。
議事では、24年度の事業報告と決算、25年度の事業計画および収支予算など7議案を審議し、いずれも承認した。
25年度事業方針として、出荷数量の需要予測を55万2000立方メートルと見込んだ。今年度も品質管理監査会議の指導の下で、品質管理を徹底し、組合員一丸となって安定供給に努める。また、試験手数料は、近年の諸物価高騰や受託状況を踏まえ、24年度に続き、25年度も改定を行い、前年度実績から約300万円増の8961万9000円と見積もった。
重点事業には、(1)組織の強化・需要の開拓等(2)品質管理体制の充実強化(3)試験場の充実強化−を設定した。
この日は総会に先立ち、県土木部建設技術企画課の安川哲二主幹による記念講演会「最近の土木行政に関する話題について」も行われた。
理事長以外の役員は次の方々(敬称略、(新)は新任)▽副理事長=米島嗣雄、小原紀久雄、高田重弘▽専務理事=神島隆雄▽理事=石田功、酒井健吉、坪川勝、山下明、(新)岡部竜一▽監事=藤川泰史、梅本大輔