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建通新聞社四国
2025/06/03

【香川】香川県立高等技術学校 高松校は建て替え

 香川県は、「香川県立高等技術学校あり方検討委員会」を高等技術学校高松校で開いた。県内には高松校と丸亀校の2カ所の高等技術学校があり、施設の老朽化が顕著な高松校は建て替え、丸亀校は存続し改修する方向で今後の議論を進めていく。
 本年度は全4回の検討委員会を開催し、2026年1月の第3回で素案、同年3月の第4回で案としてまとめる方針だ。会長は、香川大学大学院地域マネジメント研究科の西中美和教授が務める。
 高松校は一番古い建物で1965年に建設されている。主な老朽化の状況として、各棟では屋根や壁からの雨漏り、ドアや窓などの建具の立て付け不良、建物全体のひび割れが見られる。また、実習棟には冷暖房の空調設備が設置されておらず、熱中症対策も十分ではない。
 キュービクルの改修はしているが、冷房設備を稼働した場合の電力増には対応できないとされている。この他、教室棟はエレベーターや多機能トイレなども未設置だ。講堂棟は1994年の設置で建物に不具合はないが、音響設備や機器が古くなっている。
 丸亀校は70年代に建設された。屋上防水の改修を行っているため、高松校と比べて老朽化は進んでいない。主な改修工事は、女性トイレの増設と男女トイレの洋式化の他、実習室と一部の教室への冷房設置を挙げた。既存のトイレは、女性用が洋式1基、和式4基、男性用が洋式1基、和式8基、小便器18基、バリアフリートイレが1カ所。
 今後の施設整備に向け、香川県教育委員会高等教育課の橋本和之課長は設備面について、「これまで、県立高等学校の統合に関わってきたが、生徒が進路を選ぶ時に学内の設備を見ているケースも多い」と経験を踏まえて意見を述べた。西中会長は「木造・鉄筋コンクリ―ト造の模擬家屋など、大規模な設備が充実していることが高等技術学校の強み」と民間の専門学校との差別化を必要とする考えを示した。
 10〜11月ごろに開く次回の検討委員会では、訓練科目の内容について内部で検討して案を出す見込みだ。

提供:建通新聞社