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建通新聞社(神奈川)
2025/06/05

【神奈川】企業団 次期5年間の実施計画策定

 神奈川県内広域水道企業団は、2025年度で計画の最終年度を迎える実施計画について、本年度末までに次期計画を策定する。主要な事業として、県内5事業者の水道システムの再構築に関わる施設整備、既設管路の更新に向けた二条化や代替ルートの整備、能登半島地震を踏まえた施設の耐震化などを盛り込む。企業団の直営で、有識者の意見を聞きながら26年度から5年間の計画をまとめる。
 現行計画の期間は21〜25年度の5年間。施設の計画的な修繕や更新、自然災害や事故に備えた対策など12の取り組みを示した。
 計画の最終年度を迎えるため、26年度から5年間の次期計画をまとめる。
 県内5事業者の水道システムの再構築に向けては、三つの浄水場を廃止するのに伴い必要となる送水管路の整備などを進める。施設整備計画を24年度に策定しており、上粕屋〜南金目給水地点間などを整備路線に選定した。上粕屋(伊勢原市)〜南金目(平塚市)間は老朽化対策としての管路の二条化、再構築に向けた増強を図るため、既設の口径1000_に対して1350_の送水管を整備する。次期計画期間となる26年度以降に工事を発注する予定だ。
 管路の計画的な修繕、更新に向けては、既設管路を更新するための代替ルートの敷設に予算を投じる。現行計画で整備を予定していた箇所としては、4月に施工者を決めた相模原浄水場〜当麻給水地点(相模原市)間、第2四半期に工事発注を予定する上鶴間(座間市)〜下鶴(大和市)間給水地点間の送水管の整備工事を計画する。藤沢―小雀調整池(横浜市)間は次期計画の後半で基本設計に入る見通しだ。
 能登半島地震を踏まえた災害対策としては、排水処理施設の耐震化を進める。主要施設(浄水施設、ポンプ所、調整池)の耐震化率は100%に達しているが、浄水場の排水処理施設でも濃縮槽や排水池などの構造物の耐震化を進める。本年度に工事を発注する西長沢浄水場(川崎市)に続き、次期計画期間では伊勢原浄水場(伊勢原市)、相模原浄水場(相模原市)で同様の工事を行う予定だ。
 この他、DBO方式で発注を予定する相模原浄水場と西長沢浄水場の排水処理施設の増設、更新にも予算を投じる。相模原浄水場は本年度、西長沢浄水場は26年度の公告を目指す。
 次期計画は26年1月の議会で報告する予定だ。


提供:建通新聞社