愛媛県久万高原土木事務所は、国道440号の道路整備に伴う小村バイパス区間について、小村トンネル入り口(松山市側)につなげる現道の拡幅工事の発注手続きに7月中にも入る。8月の一般競争入札で施工者を決め、10月ごろから工事に着手する予定。工期は2025年度末。
小村バイパスは、久万高原町西谷地区の小村農村公園付近(起点)から高知県方面(終点)に向かって延長676bの道路で、そのうち延長422bが小村トンネル区間となっている。24年度末現在の進捗率は、事業費ベースで87%。昨年7月に貫通したトンネルについては、今年9月ごろには全ての土木工事が完了を迎える見通しだ。
現道拡幅工事の対象延長は190bで、FCB工法(気泡混合軽量土)を用いて、現在の約3〜4bから7bに幅員を広げ、片側1車線(歩道なし)の道路を整備する。本年度分の工事延長は約120bを予定。26年度の早期には、残りの区間の拡幅工事やアスファルト舗装工事をそれぞれ発注する。また、トンネル内の照明設備や路面標示の工事も発注し、同年度中には全線を開通させる計画でいる。
詳細設計は芙蓉コンサルタント(松山市)が担当した。
総事業費は約25億円。全線が開通すれば、四国カルストや小田深山渓谷などの観光地へのアクセスが向上する他、高知県を含めた地域間交通の円滑化が図られ、また、大規模災害時には緊急輸送の軸となることが期待されている。
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建通新聞社