神奈川県内広域水道企業団は、将来的な既存管路の更新に向けた代替ルートを確保するため、鷺沼給水地点と牛久保給水地点をつなぐ送水管を新設する。2026年度に基本・詳細設計を委託し、29年度からシールド工事を進める計画。本年度は整備ルートや立抗用地などの検討を進めている。
鷺沼給水地点(川崎市宮前区土橋)と牛久保給水地点(横浜市都筑区牛久保)はいずれも西長沢浄水場から伸びる送水管から分岐して水を受け取っている。これら二つの給水地点を連絡すれば、西長沢浄水場の送水管から鷺沼給水地点をつなぐ区間を更新することができる。この管路は1967年に川崎市が敷設、79年に企業団に移管されており、整備から約60年が経過している。
新設する送水管の延長は約1500b程度、口径は1000_で、シールド工法を想定。管種はダクタイル鋳鉄管または鋼管のいずれかとなる。
〜上鶴間・下鶴間間は工事発注へ〜
代替ルートの確保を目的とした管路の整備としては、上鶴間給水地点(座間市広野台)と下鶴間給水地点(大和市下鶴間)をつなぐ送水管の敷設工事を第2四半期に発注する予定だ。延長2700b、口径1350_の送水管をシールド工法で整備する。工期は30年度末までを見込む。
上鶴間給水地点は相模原浄水場から受水、下鶴間給水地点は相模原浄水場から当麻給水地点(相模原市)を経て西谷給水地点(横浜市)に至るまでの送水管から分岐して水が送られている。上鶴間〜下鶴間間をつなぐことで、当麻給水地点から下鶴間給水地点に分岐する地点までの送水管を更新することができる。
相模原浄水場から上鶴間方面の送水管は相模川水系建設事業(第1期)で整備、これに対して下鶴間方面の送水管は創設事業で整備したため、更新の時期を迎えている。このうち相模原浄水場〜当麻給水地点までの区間は二条化を予定しており、佐藤工業・奈良建設JVを施工者に決めた。
提供:建通新聞社