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建通新聞社四国
2025/06/10

【高知】日下川流域水害対策協議会 第3回会合開く

 国土交通省高知河川国道事務所と県、流域自治体などで構成する「日下川流域水害対策協議会」は、第3回会合を日高村役場で開催した=写真。3月に公表した日下川流域水害対策計画(素案)について、パブリックコメントや住民説明会、学識者からの意見を踏まえた変更点などを確認し、策定・公表に向けた手続きを進めることに合意した。
 会では、同計画(案)についての意見を発表。「日下川流域の住民に本計画の内容を更に理解してもらうため、広報などを活用してもう少し浸水被害などについて周知してほしい」などの意見に対して、「特定都市河川の指定、流域水害対策計画の策定をきっかけとして、流域の皆さまに水害リスクを自分のことと考えてもらえるよう、引き続き広報に努めたい」とした。
 同計画(案)に示した浸水水害対策の基本方針では、対策として河川整備を推進する他、流出量増加を抑制する流域対策についても、流域のさまざまな関係と協働して実施することで、水災害に強く、住み続けられるまちづくりを目指すこととしている。計画区域は仁淀川水系日下川など計13河川。計画期間をおおむね30年と設定している。
 国は、老朽化した神母樋門や日下川放水樋門などの長寿命化に向けた維持管理方法や補修、部分改築などを検討する。また、流域外の対策として、仁淀川本川の八田、大内など8カ所で河道掘削を進める他、八田堰の改良を計画している。
 高知県は、日下川、長竹川の河川改修など治水事業を実施し、浸水被害の発生を防止する。市町村は、普通河川や水路などに河道掘削、護岸整備を行う他、河川整備実施後も浸水被害の発生が想定される地区に雨水排水ポンプを整備・増強する。
 流域対策として、旧川跡雨水貯留の活用、「田んぼダム」の取り組みの他、日高村が新日下川放水路の管理用トンネル付近に「日高村水害に強いまちづくり公園(仮称)」を整備し、地下に雨水貯留施設を整備するなど、公共施設や公園などへの雨水貯留浸透施設の整備を推進することで、流出量増加を抑制し浸水被害の軽減を図る。
 今後のスケジュールについては、6月中旬の日下川流域水害対策計画の策定・公表を経て、7月1日からの計画実施を予定している。

提供:建通新聞社