神奈川県が2024年度に入札を実施し、契約に至った工事1957件(落札額非公表の案件を除く)の平均落札率は、23年度と同率の94%だった。最も高かった工種は通信が58件で97・5%、次いで機械器具設置が54件で97・4%。最も低かった工種は塗装が36件で91・1%だった。
主な工種の平均落札率は、建築が78件で94・4%(23年度比0・1㌽増)、電気が187件で94%(同0・3㌽減)、空調・衛生が60件で94%(同0・2㌽減)、土木が614件で93・4%(増減なし)、上水道が320件で94・7%(増減なし)となっており、23年度からほぼ横ばいで推移していた。低入札価格調査を実施したのはWTO政府調達協定の対象で発注した「相模ダムリニューアル工事(第1期)下流施設工事」で、落札率は92%だった。
建築はJVやAランクまたはA・Bランクを参加資格とする工事が93・8%、BランクまたはB・Cランク、Cランクが94%、C・Dランクが96・4%。土木はJVやAランクまたはA・Bランクが92・2%、B・CランクまたはCランクが92・9%、C・DランクまたはDランクが94・3%となり、比較的規模が小さい工事で平均落札率が高い傾向にあった。
落札率の分布を見ると、全1957件のうち90%以上95%未満の工事が1210件で全体の62%、次いで95%以上100%未満が611件で31%を占めた。落札率が80%に満たない工事はなく、80%以上85%未満は3件、85%以上90%未満は102件あった。
最低制限価格と同額で落札した工事は約6割。最も件数が多かった落札率90%以上95%未満の工事では82%、95%以上100%未満では21%、80%以上85%未満では52%を占めた。平均落札率が高かった通信は22%、機械器具設置は11%だったが、低かった塗装は89%が同額だった。
提供:建通新聞社