京都市は10日、第2回哲学の道デザイン検討会議を開催。路面デザイン検討の方向性を具体化していくための配慮(検討)項目を示した。
「哲学の道」の路面について、京都にふさわしい景観に調和したデザインとするため、検討会議を設置。昨年10月の第1回会議での委員の意見、12月の現地視察を踏まえ、配慮(検討)項目を整理した。
路面デザイン検討の方向性の主な内容としては、配慮(検討)項目が@沿道住民の生活環境への配慮A道路の安心・安全(維持管理面)への配慮B景観への配慮C環境への配慮Dその他。
また、区間に応じた整備内容は、▽区間及び区間毎の整備時期▽現状の景観に近い砂利風舗装による整備、又は、土系(土風)舗装による整備とした。
哲学の道は、明治18年から23年まで行われた琵琶湖疏水工事により、蹴上から市街北方を迂回し堀川に合流する疏水分線が完成し、疏水に沿う小道として、京都市が昭和45年に市民の遊歩道として開いた。疏水の管理用道路だったが、文人や学者が散策し思案を巡らしたこともあり、昭和後期に整備されて東山麓の散策道となった。昭和61年には「日本の道 百選」に選ばれた。
哲学の道デザイン検討会議の検討対象範囲は、北端の(今出川通)銀閣寺橋から南端の若王子橋(冷泉通)まで約1500m(幅員L0・9m〜7・8m)。銀閣寺橋から第二寺前橋までの延長830m区間は時間帯指定(土・日曜日、休日の9時〜18時)の自転車歩行者専用道路、第二寺前橋から若王子橋までの延長670m区間は自転車歩行者専用道路。
現在、一部舗装については、経年劣化によるひび割れが発生している。若王子橋付近は石畳舗装となっている。砂利区間については雨天時は水たまりやぬかるみが発生している状況。