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建通新聞社(神奈川)
2025/06/12

【神奈川】川崎市 等々力緑地再編 アリーナ継続使用など工事費削減を模索

 川崎市は、中原区にある等々力緑地の再編計画について、既存のとどろきアリーナの使用継続も可能性の一つとして検討する。工事費の削減策の一環で、既存施設の継続利用が実際に可能かどうかも含めて精査していく考えだ。
 等々力緑地(川崎市中原区等々力1ノ1)では、再編事業として球技専用スタジアムや新とどろきアリーナ・スポーツセンター、新陸上競技場などの整備を計画している。
 PFI事業者の川崎とどろきパーク(KTP、中原区)が7月末から準備工に着手し、10月に市民ミュージアムの解体工事と公園基盤工事、12月から新陸上競技場などの新築工事を開始する予定だ。
 計画では、新とどろきアリーナ・スポーツセンターとして、市民ミュージアムの跡地に鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下1階地上3階建て延べ約2万3000平方bを新築する。工事の着手は26年度。
 物価高騰の影響により、KTPが提示した工事費が契約当初から約2倍に跳ね上がった。市は工事費の精査を行い、コスト削減の方策を探っている。
 既存のとどろきアリーナは、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造地下1階地上4階建て延べ2万1677平方b。2025年で開館から30年を迎える。
 とどろきアリーナでは、まず既存施設の継続使用ができるかどうかを検討する。既存アリーナにはスポーツ関連団体などが要求するVIPルームなどの施設がないため、継続使用には課題がある。
 プロバスケットボールチームの川崎ブレイブサンダースは、京急川崎駅隣接地で新築する複合エンターテインメント施設「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」の着工時期が遅れるため、新とどろきアリーナを一時的にホームアリーナとして利用すると発表している。
 既存の陸上競技場を増改築して整備する球技専用スタジアムについては、仕様変更などによるコストダウンを目指す方針。市は、既存施設の老朽化が激しいため、継続利用は厳しいとみている。
 25年度に工事を開始するエリアなどの工事費の調査をサトウファシリティーズコンサルタンツ(東京都千代田区)に委託。26年度着工予定の新とどろきアリーナ・スポーツセンター、27年度着工予定の球技専用スタジアムに関しては、26年度に調査を別途委託する考えだ。

提供:建通新聞社