能美市は、大浜町地内にある市立病院について、施設の老朽化などを踏まえ、検討委員会を設置し、移転新築も含めた将来の在り方を探っていく方針だ。13日の市議会6月定例会で今尾晃司議員の質問に井出敏朗市長が答えた。
今尾議員は、同病院の東棟が築後46年経過していることなどを紹介し、「施設の老朽化が課題となっている」と指摘。将来の構想をただした。井出市長は「現在の病院は駐車場や敷地が狭いことに加え、踏切が近くにあるため、救急車の到着に時間を要する事例、主要幹線道路に隣接していないため、近隣の基幹病院や3次救急病院への患者搬送も課題となっている」との認識を示した。病床数や診療科など施設の整備方針についても委員会の中で検討していくとした。松代ゆかり市立病院管理部長は、介護老人保健施設「はまなすの丘」の老朽化に対応するため、同病院に機能を移行し、来年4月から運営開始することを説明した。
同病院は本館(RC造4階建て)や東棟(同4階建て)、北棟(同3階建て)などで構成され、延べ床面積は1万1415平方メートル。敷地面積は1万5206平方メートル。一般病棟は急性期25床、地域包括ケア35床、医療療養病棟は28床。定期的に設備等の更新などを行っているが修繕が多く、費用がかさんでいるという。