横浜市が2024年度に契約した工事のうち、総合評価落札方式の案件で最低入札額以外の参加者が落札(逆転落札)したケースは54件だった。全174件を契約したうち、参加者が複数いた153件に占める逆転の割合は35・2%で、23年度と比べて5・5ポイント減少した。この他、総合評価を適用したが不調・不落に終わった案件は本紙調べで19件あった。
総合評価の24年度契約実績は▽標準型=0件(23年度比1件減)▽簡易型=22件(1件増)▽特別簡易型=149件(35件増)▽高度技術提案型=0件(2件減)▽その他=3件(3件増)―の計174件。23年度と比べて36件増となった。
複数の参加者がいた入札の件数も増加し、24年度は40件増の153件。このうち逆転数は54件で23年度と比べると8件多いものの、割合は5・5ポイント減の35・2%となった。総合評価の適用件数が増えている一方で、技術点による逆転が難しくなっている状況がありそうだ。
また、不調だった19件を工種別にみると土木と電気が最も多く、各4件。次いで建築と機械器具設置、管がそれぞれ2件で並んだ。
不調案件の中には予定価格など条件を見直して再入札し、契約に至った案件も含まれている。例えば、「旧上瀬谷通信施設公園(仮称)パークセンター1新築工事」は24年4月に当初入札を公告したものの、価格面の折り合いが付かなかったことなどを要因に、応札した2JVがいずれも辞退。このため再公告に当たり、予定価格を6億0400万円引き上げて、52億5000万円に設定していた。
提供:建通新聞社