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建通新聞社四国
2025/06/20

【愛媛】道後祝谷と土用部のため池等整備事業に新規着手

 愛媛県は2025年度、県営土地改良事業で松山市の祝谷地域(道後祝谷地区)と恵原地域(土用部地区)のため池等整備事業に新規着手する。順調なら道後祝谷地区について32年度までに5億1000万円、土用部地区について29年度までに2億3000万円をそれぞれれ投じて整備する。25年度に測量設計を行うため、近く各業務を委託する。
 道後祝谷地区(受益面積13・9f)では、築造後260年以上が経過し、老朽化で法面浸食が発生するなど、堤体の断面不足(余裕高不足)、緊急放流施設の不備、底樋管狭小、洪水吐の断面不足、堤体老朽化による漏水が問題となっているため池4カ所をそれぞれ改修する。対象は永谷下池(山田町)、五丁場池(祝谷6)、柿谷池(山田町)、小谷池(祝谷東町)。
 対策として4池とも現況堤体の上流側に傾斜した遮水性ゾーンを設け遮水する傾斜遮水ゾーン型工法を採用し、堤体を補強する。法面保護については前法に布製型枠、後法に張芝工を施す。取水施設も改修し、斜樋(スルースゲート口径100_、斜樋管口径200_と250_)、底樋(土砂吐ゲート600_×600_、底樋管プレキャスト管口径600_)などをそれぞれ施す計画。
 事業費の内訳は本体工事費に4億1500万円、測量設計費などに8900万円、用地補償などに600万円を見込む。
 一方、土用部地区では、恵原町地域(受益面積15・9f)の主要な貯水施設の土用部池について、下流部が耐震性能不足となっている堤体の耐震性能向上を目的に補強を施す。工法には、表層部分の軟弱なシルト・粘土と固化材(セメントや石灰など)とを攪拌混合し、地盤の安定などを図る固結工法(中層混合処理)を採用する。地盤改良の総延長は265b。また法面保護には張芝工を施す。
 事業費の内訳は、本体工事に2億0600万円、測量設計費などに1900万円、用地補償などに500万円を見込んでいる。

提供:建通新聞社