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建設経済新聞社
2025/06/24

【京都】淀川水系芥川等6河川を特定都市河川に指定 流域治水を本格的に実践

 国土交通省は、大阪府及び京都府の淀川水系芥川等の6河川について、「特定都市河川」に指定。流域治水を本格的に実践する。
 国交省は、令和3年11月に全面施行の流域治水関連法の中核をなす特定都市河川浸水被害対策法に基づき、順次、特定都市河川の指定を全国の河川に拡大。法的枠組みや新たな予算制度・税制を最大限活用した流域治水の取組を加速化することとしている。
 一級河川淀川水系芥川等の計6河川(大阪府・京都府)については、令和7年6月20日に特定都市河川として指定した。
 今後、淀川水系芥川等では、河川管理者・流域の自治体の長・下水道管理者等からなる流域水害対策協議会を組織し、河川整備等のハード対策の推進に加え、雨水貯留施設や雨水流出抑制施設等の内水対策の実施、水害リスクを踏まえたまちづくり・住まいづくり等の浸水被害対策を流域一体で計画的に進めるための流域水害対策計画の策定を進める。
 また令和8年4月1日から、流域内において一定規模以上の宅地にする行為等について、河川への雨水の流出増加を抑制するための対策を義務付ける運用が開始される。
 指定の河川の区間は、▽芥川([上流端]左岸・京都府京都市西京区大原野石作町1755−1地先、右岸・大阪府高槻市大字中畑小字小屋ヶ谷15地先、[下流端]淀川への合流点)▽女瀬川([上流端]左岸・大阪府高槻市大字奈佐原165−1地先、右岸・大阪府高槻市大字奈佐原115地先、[下流端]芥川への合流点)▽真如寺川([上流端]左岸・大阪府高槻市浦堂2丁目685−3地先、右岸・大阪府高槻市浦堂2丁目734−9地先、[下流端]芥川への合流点)▽西山川([上流端]大阪府高槻市塚脇2丁目1135−3地先、[下流端]芥川への合流点)▽東山川([上流端]大阪府高槻市宮之川原元町1906−7地先、[下流端]西山川への合流点)▽田能川([上流端]左岸・大阪府高槻市大字田能小字永田1187地先、右岸・大阪府高槻市大字田能小字飛田4−3地先、[下流端]芥川への合流点)の計6河川で、流域面積は約50・1ku。
 法的枠組み(特定都市河川制度)を活用した「流域治水」の本格的実践として、流域治水対策の方針は、流域内の市街化が著しく発展し、大規模な河道拡幅等が困難な地形特性を踏まえ、@人口・資産が集積する芥川下流の河川整備と雨水貯留施設等、内水対策の実施(▽河川整備に加え、内水対策の雨水貯留施設、雨水流出抑制施設等▽流出抑制対策と地域毎の浸水要因・地形特性に応じた最適な対策を実施)A流域における雨水流出抑制対策の実施(▽雨水の流出増により水害リスクが高まることがないよう、公共・民間による1000u以上の雨水浸透阻害行為について、貯留・浸透対策を義務付け)等により、特定都市河川流域全体で早期に安全度を向上させる。