精華町はこのほど、令和7年度第1回都市計画審議会を開催。都市計画マスタープラン改定の進捗状況を報告した。
都市計画マスタープランの全体構想をみると、基本理念の@緑豊かな調和のとれたまちづくりA将来にわたり高度な都市運営を支える自立のまちづくりB子どもたちが夢をもち輝けるまちづくりC誰もが健やかに暮らせる安全・安心のまちづくりD人と人とのつながりを大切にするまちづくり−をもとに、学研都市としての未来を見据えた都市づくりを進める。
分野別の方針のうち土地利用をみると、無秩序な市街地の防止に努め、調和のとれた健全で秩序ある都市形成を目指し、コンパクトで活気ある持続可能な都市づくりを進める。中心的エリア、地域拠点エリア、文化学術エリア(センターゾーン)における高度利用を推進するなど、多様な都市機能の集約による更なる活性化を目指す。
市街地整備については、大規模な未利用地は着実な市街地の形成が図られるよう、必要に応じた用途地域の変更や地区計画の活用等を検討する。鉄道駅の周辺については、需要に応じた地域の高度利用を推進するとともに、景観にも配慮した魅力ある都市空間の創造を図る。また公共施設や民有地を活用した緑化を推進し、緑豊かで潤いのある市街地環境を形成する。
道路・交通については、鉄道駅など交通結節点の機能を強化し、広域幹線道路・幹線道路や鉄道駅周辺の整備を促進する。
地域別の構想をみると、精北小学校区、川西小学校区、精華台小学校区、東光小学校区、山田荘小学校区の5地域に区分する。
精北小学校区については、JR下狛駅西側は学研狛田地区の開発状況に合わせて段階的に駅前広場の整備検討を行う。学研狛田西地区には、地区の環境に応じた地区公園の設置に向け、Park−PFIなどの民間活力の導入も合わせて検討する。また町全域を対象とする運動公園として整備された打越台グラウンドについて、防災受援機能を備えた運動公園として施設の更新を行う。
川西小学校区については、下水道計画に基づき、既成市街地及び既存集落の汚水管渠の整備を進め、浸水被害が懸念される地区については、雨水路の整備を図る。また木津川や堀池川については、自然環境の保全を図るとともに、散策路などの整備や住民の憩いの場の創出などを関係機関と調整する。
精華台小学校区については、学研狛田東地区及び学研狛田西地区の開発に伴う交通量増加に対応するため、京奈和自動車道の4車線化を促進する。幅員が狭い生活道路や通学路については、整備計画の検討を行い、周辺住民の理解と協力を得ながら整備を図る。
東光小学校区については、鳥谷公園を近隣公園として位置づけ、光台地区の6ヵ所の公園を街区公園として、適正な維持・管理、長寿命化に努める。
山田荘小学校区については、近鉄山田川駅西側の駅前広場の機能維持・管理に努めるとともに、環境整備を関係機関と調整する。地域の重要な景観資源である山田川沿いの桜並木などの河川空間の保全についても関係機関と調整する。