静岡県交通基盤部の梨記成部長は、橋梁耐震対策について「新たに2026年度から、橋台背後の沈下対策工事に着手する」ことを明らかにした。6月24日午前、県議会6月定例会の代表質問への答弁。
能登半島地震では、液状化などにより橋台の背後が沈下し、橋梁との段差が生じた被害が発生した。県内でも同様の被害が懸念される緊急輸送路上の506橋で、橋台背後の沈下対策を新たに実施する。
今後、液状化の危険性などを踏まえて優先度を定め、26年度から工事を進めていく。
橋梁耐震対策 未着工は98橋
一方、阪神・淡路大震災後、県では緊急輸送路上にある橋梁や高速道路、鉄道を跨(また)ぐ橋梁など711橋を対象に、1997年度から耐震対策を進めている。
これまでに563橋の対策が完了し、残り148橋のうち50橋に着工。そのうち25年度末には24橋で対策が完了する。
未着工の98橋についても調査や設計を進めており、32年度までに全ての橋梁の耐震対策完了を目指す。
梨部長は「大規模地震発生後の復旧・復興を支える道路ネットワークの強靱化に向け、橋梁耐震化対策を着実に進めていく」方針を述べた。
(提供・建通新聞社)