新潟県農地部は26日、農業農村整備の展開方向(2025−32年度)の骨子案を公表した。
基本方針には、付加価値の高い持続可能な農林水産業の実現を掲げ、(1)力強い農業構造の確立と中山間地域農業の発展(2)収益性の高い魅力ある農業経営の実践(3)一段加速した防災・減災対策の推進(4)豊かな自然・環境の保全と未来への継承−を盛り込んだ。
内容は次の通り。
▽生産基盤の整備と経営基盤の強化
・新たな農業技術に対応した農地の大区画化の推進
・農地の集積・集約化の推進
・水田の汎用化の推進
▽収益性の高い魅力ある農業経営の実践
・ほ場整備を契機とした園芸導入・拡大の推進
・情報通信環境整備の推進
▽農村地域における防災・減災対策の推進
・重要性・緊急性を考慮した計画的な対策
・地震や水害等の経験を活かした地域防災力の向上
・流域治水の推進
・農道橋の保全管理
・地籍調査の推進
▽中山間地域の活性化
・多様な担い手の確保と将来ビジョンの策定の推進
・都市住民との交流や棚田の保全活動
▽農業水利施設の整備と保全管理
・劣化状況に応じた補修や更新等の計画的な実施
・住宅地周辺における用排水路の安全対策
・地域の共同活動による農地や農業用施設の保全管理
・気候変動や地域の用水需要を踏まえた農業用水の確保
・土地改良区の運営基盤強化
▽豊な自然・環境の保全と未来への継承
・生物多様性や農村景観への配慮
・農村地域における生活環境の整備
・脱炭素化への取り組み
・新潟発の新技術の研究普及
今後は8月26日に専門委員会を開き、展開方向の内容と成果指標についての意見照会し、県議会9月定例会の常任委員会で公表案を報告し、10月に公表する予定。