県議会は26日、第2回定例会の最終本会議を開き、スポーツ・コンベンションセンター(新総合体育館)整備の設計費等を盛り込んだ一般会計6月補正予算案を承認した。PFI手法が不調となったため、従来型手法の公募型プロポーザル方式により設計者を選定。設計審査会を設置して、実施要領の作成に着手する。基本構想によると延べ床面積は3万u程度を見込んでいる。
補正予算では、債務負担の限度額に調査費9300万円(試掘、測量、地質)のほか、2028年度までの本体設計費8億1000万円を設定。
基本設計ではパース図や概算事業費、その後の実施設計で詳細を詰め具体的な建設費等を算定する。また、県民向けの公開プレゼンテーションを検討している。
選定手法は公募型プロポーザル方式で行うため、専門家など6〜8人程度で構成する設計審査会運営事業費(400万円)、交通量調査費(2800万円)も計上した。
設計は、基本構想を前提にPFI手法時に作成した実施方針・要求水準書等を参考に実施。建設地はドルフィンポート跡地(3万855u)で、景観・眺望に配慮して南側に寄せ、メインとサブのアリーナ等を一体的に配置する。施設は4階建て、延べ床面積は3万u程度を想定。高さは25〜30m程度が見込まれる。
想定スケジュールは、設計者などへのヒアリングや設計審査会で検討を行い7〜9月ごろに実施要領を公告。26年3〜4月ごろの決定・契約締結を目指す。
なお、公募型プロポーザルによる設計委託で県内事務所の参画について、新薩南病院基本設計委託業務では県外大手事務所を選定後、県建築設計監理事業協同組合と設計共同企業体を結成した。同様の取り組みは、肝属郡医師会立病院の基本設計でも行われた。
公開プレゼンテーションは、伊佐市や南九州市、南大隅町が庁舎建設で、鹿児島市は桜島小中一貫校、姶良市が支所の整備、曽於市は末吉小改築などで設計者選定時に実施された。
■契約議案も承認
北薩TN本復旧着手
最終本会議では道路災害復旧(応急)(北薩トンネル5工区)水抜き導坑一式は、11億7040万円で熊谷組・渡辺組・福上産業JVとの契約を承認。26年度にも本復旧に着手する。
志布志高校校舎改築(建築1工区、債務)は14億4980万円で鎌田建設・森建設・福元昭建設JVも承認。建物規模はRC造4階建4071.16u。
また、2工区(同752u)は南建設、3工区(同751u)は川原田工務店が一般競争入札により落札済み。