安芸市は、災害対策や適性配置を目的に移転した旧市役所庁舎と旧安芸中学校の跡地活用として「旧市役所庁舎と旧安芸中学校跡地活用基本計画(案)」をまとめた。旧市役所庁舎の事業手法については、PFI方式により、事業者が施設を設計・建設し、完成後に所有権を市に移管した上で事業期間終了まで施設の運営・維持管理を行うBTO方式で実施する。事業スケジュールは2026年度に整備・管理運営事業者の公募・選定、27年度上半期から設計、下半期から解体工事に着手。28年度下半期から建築工事を実施し、30年度中の供用開始を目指す。概算整備費は53億7500万円。
基本計画案によると、旧市役所庁舎の跡地活用では1200平方b規模の図書館や客席500席以上のホール、会議室や交流スペースなどコミュニティ、プレイルームや休憩コーナーなど子育て支援、公民館、出張所などの機能をまとめ、延べ約5820平方bの施設を整備する。その他、屋外に広場や駐車場、カフェなどを設ける。災害対策に関しては、緊急避難場所として屋上避難階段や非常用発電設備などを設ける他、建物1階部分をピロティ化することを検討している。
旧市役所庁舎の敷地面積は5547平方b。西庁舎(鉄筋コンクリート造地上4階地下1階建て延べ2306平方b)、東庁舎(鉄筋コンクリート造4階建て延べ1555平方b)、北庁舎(鉄骨造2階建て延べ307平方b)、倉庫・和室(鉄骨造2階建て延べ151平方b)、北別館(鉄骨造2階建て延べ319平方b)、地域包括支援センター(鉄筋コンクリート造平屋89平方b)があり、27年度下半期から解体に着手する予定。
旧安芸中学校の跡地活用は、導入可能性調査の結果から、事業開始年度を30年度以降としている。安芸中IC(仮称)整備や旧市庁舎跡地の複合施設整備による地域の変化を捉えながら、最適な施設を整備できるよう適宜、計画の修正・具体化を行う。校舎は解体のみ、解体後の跡地活用、一部解体一部改修の3パターンで検討している。
旧安芸中学校の敷地面積は3万2007平方b。普通・管理・特別教室棟(鉄筋コンクリート造3階建て延べ4877平方b)、技術・コンピュータ教室棟(鉄骨造平屋573平方b)、体育館(鉄骨造平屋900平方b)、武道館(鉄骨造2階建て延べ817平方b)、プール(鉄筋コンクリート一部鉄骨造約750平方b)、運動場がある。
提供:
建通新聞社