「くまモンアーバンスポーツパーク」の整備を進めている菊陽町は6月30日、スケートボードエリアのコースデザインを発表した。熊本の文化的アイデンティティに深く根ざし、象徴的な熊本城や阿蘇カルデラから着想を得たコースを描いた。アーバンスポーツパークは現在造成工事中で、2026年4月のオープンを予定している。
菊陽杉並木公園の北側を拡張し、スケボー、自転車のBMX、バスケットボールの3x3が楽しめる専用施設を整備。敷地の広さは約1万5000平方bで西日本最大級を誇る。電通ライブ・東築建設・電通九州で構成するL・T・D共同企業体が設計から施工までを一括で行っている。
スケボーエリアはストリート(約1600平方b)とパーク(約1000平方b)の2種目の常設コースを設ける。世界大会の誘致を想定し、国際競技連盟・ワールドスケートが認定する「4スター」(オリンピック予選シリーズなど大規模な世界大会が開催可能なコース)の取得を目指す。実現した場合、国内では東京オリンピックの会場となった「5スター」の有明アーバンスポーツパークに次ぐコース認定となる。
米国のカリフォルニアスケートパークス社がコースの設計協力・施工監修を担当する。同社は、東京オリンピック等の競技コースも手掛けている。
発表会でビル・ミナデオ副社長は「初心者からプロまであらゆるレベルのスケーターが楽しめるセクションを設定した」と説明。熊本城からインスピレーションを受け、石垣を模した壁面などを配置し、カラーはグレー、黒、白を基調として城の美学を表現。くまモンからアイデアを得て熊本レッドがレールや主要構造物を彩る。
様々な曲面を組み合わせた形(くぼ地状)のコースで技を競うパークコースは、阿蘇カルデラをイメージし、コース内に阿蘇五岳や火山をモチーフとしたジャンプボックスなどを設計した。
同町の吉本孝寿町長は「熊本県内はもちろん、九州、全国からの利用を期待している」。県観光文化部の脇俊也部長は「熊本県がアーバンスポーツの聖地となるよう様々な取り組みを進めていきたい」と話した。
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