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秋田建設工業新聞社
2025/07/03

【秋田】秋田市のスタジアム検討支援業務公募型プロポ/新設と改修の事業費など比較検討

 秋田市スポーツ振興課は、スタジアム整備で新設と改修を比較検討するため、検討支援業務の公募型プロポーザルを開始した。新設・改修それぞれの計画図を作成して課題を把握・分析するほか、事業費や財源の見通し、スケジュールなどを比較して整備方針の決定を支援する。市は12月の市議会教育産業委員会に検討結果を報告する予定で、年内に方針が決定すれば、市、県、ブラウブリッツ秋田の三者協議により、事業主体や負担割合などの協議に進む見通し。

 スタジアム整備をめぐっては昨年9月、建設予定地を八橋運動公園の八橋第2球技場・健康広場とする方針を穂積志・前市長が表明。県とブラウブリッツ秋田の合意を得て同年11月に建設地の決定が報告されている。今年1月には穂積前市長が事業主体を市が担う方針を示したが、沼谷新市長は秋田スポーツPLUS・ASPスタジアムの改修を選択肢に入れ、事業主体についても今後の検討次第としている。

 今年5月7日には、市スポーツ振興課を事務局とする「スタジアム整備庁内検討委員会」を設置し、同月29日に初会合を開催。ASPスタジアムを改修する場合、東西と南側に敷設され支障となる雨水管の移設など、改修における課題を整理する。これまでの検討では、収容人数が5,000人規模であればASPスタジアムの敷地内に収まると見ており、Jリーグのスタジアム基準への適合や将来的な拡張性なども検討する。

 先に行われた6月市議会定例会で市は、ASPスタジアムを改修する場合の具体案として、ピッチの四方を囲む形で観客席を設置する案を示し、改修により5,000人規模を敷地内に収められる可能性を提示。また、新設と改修の比較検討において、コンサルタント会社などの支援を得る「スタジアム整備等検討支援業務」の委託料を予算化。今月3日に業務のプロポーザルを開始した。

 支援業務では改修における課題の精査を行うほか、施設規模を検討して新設・改修それぞれの計画図(配置図、平面図、立面図、断面図など)を作成。計画図をもとに簡易環境影響調査(日照、風、騒音、光害)を実施する。スタジアムを拡張する際の実現的な拡張案も整理し、概算事業費(設計監理、工事、既存施設改修、解体)や維持管理費を算出する。このほか、財源の見通しやスケジュール(設計期間・工事期間)についても比較検討し、イメージパースを作成する。

 支援業務プロポーザルの参加要件は、国内に本社のある企業で、Jリーグスタジアム基準を満たすスタジアムの新設または改修にかかる建築設計の元請実績(平成22年度以降)など。技術提案書の提出期限は今月24日で、月内に審査を行い結果を通知する。

提供/秋田建設工業新聞