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建設経済新聞社
2025/07/08

【京都】住生活基本計画及び府営住宅等長寿命化計画 住宅審議会部会で見直し検討 令和8年9月議会に中間案報告

 京都府は、京都府住生活基本計画及び府営住宅等長寿命化計画について、住宅審議会の各部会で見直しに向けた検討に入る。令和8年9月議会に中間案を報告、パブリックコメントなどを経て、9年3月頃に計画を公表する予定。
 府は4日、住宅審議会(田光雄会長)に@今後10年の住宅政策のあり方についてA今後10年の府営住宅等のあり方について諮問した。府住生活基本計画は基本政策部会、府営住宅等長寿命化計画は府営住宅管理部会に付議し、今後検討を進める。長寿命化計画については市町村ヒアリングを行う。
 見直しの方向性については、上位計画の全国住生活基本計画(全国計画)が令和8年3月に改定予定で、2050年(令和32年)の住生活の姿を見据え、当面10年間に取り組む施策の方向性として「〈住まうヒト〉人口・世帯構成の推移、少子化、高齢化も含めた単身世帯の増加(孤立化)、多様な住まい方」「〈住まうモノ〉空家の増加、既存ストックの魅力向上や有効活用・更新、脱炭素社会推進、防災・減災対策」「〈住まいを支えるプレイヤー〉公営・民間住宅の役割分担、住生活を支える担い手の活動支援」を主なテーマに検討することを踏まえ、府住生活基本計画は4つの論点(▽人口・世帯構成の変化を踏まえた住宅政策(子育て世帯や高齢者等の住宅確保要配慮者の住まいの安定確保に向けた住宅政策)▽既存ストックの有効活用(空き家対策(市町村主体)や住宅性能向上への府の取組)▽安心安全の確保(災害対応時の情報提供やエリア単位での安全対策)▽住生活の担い手(居住支援法人等)の活動促進(福祉施策との連携強化や不動産事業者、福祉関係者等との連携促進))、府営住宅等長寿命化計画は4つの論点(▽府営住宅の役割(ストックの有効活用)(社会情勢の変化、住宅ストック数を踏まえた官民の役割分担、市町村と連携した公営住宅を核としたまちづくり)▽更新期を迎える府営住宅等ストックの整備(府営住宅等の整備(建替え・改善等)の平準化のための民間活力誘導及び更新コストの縮減)▽適正な府営住宅等ストック規模(人口、世帯数の減少等を踏まえた公営住宅における府営住宅の適正なストック規模)▽府営住宅整備における環境配慮(環境・エネルギー問題に配慮するため、府営住宅の建替え・改善事業の進め方)について検討を進める。
 なお府は、京都府住生活基本計画等見直し等のための調査提案業務について、4月開札で八千代エンジニヤリングに決めた。業務内容は、令和7年度は@京都府の住宅事情に係る府全域及び地域別の現状分析及び今後の推計A住宅政策の課題整理と目標設定のための資料作成B施策展開に関する提案C京都府住宅審議会での検討資料の作成D京都府住生活基本計画素案等の提案、8年度は@京都府住宅審議会での検討資料の作成A公営住宅供給目標量及び要支援世帯数把握のための資料作成及びデータ整理B京都府住生活基本計画案の提案C 住宅政策に係る図・表及びその根拠データ等のとりまとめ。履行期間は令和9年1月29日まで。
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 京都府の府営住宅の管理戸数は126団地・1万4825戸。公営1万3100戸(うち準公営104戸)、特別賃貸1600戸、特公賃21戸。
 地域別でみると、北中部(福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、亀岡市、京丹後市、南丹市、京丹波町、伊根町、与謝野町)が3893戸(中高層耐火2536戸、木造等1357戸)、京都・乙訓(京都市、向日市、長岡京市、大山崎町)が5867戸(中高層耐火5862戸、木造等5戸)、南部(宇治市、城陽市、八幡市、京田辺市、木津川市、久御山町、井手町、宇治田原町、笠置町、和束町、精華町、南山城村)が5065戸(中高層耐火4998戸、木造等67戸)。