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建通新聞社(神奈川)
2025/07/14

【神奈川】川崎市 入江崎統合幹線など整備で民間活力導入を検討

川崎市上下水道局は、川崎区内の浸水対策として、入江崎統合幹線と大島系送水ポンプ棟の整備を計画している。各施設の整備と維持管理・運営について民間活力の導入を検討するため、PPPプラットフォーム意見交換会を8月5日と7日に開催する。参加申し込みは7月25日まで。
 川崎区内では、浸水リスクの高い重点化地区として京町・渡田地区、大島地区、観音川地区の3地区を位置付けており、入江崎統合幹線などの整備によって一体的な浸水対策を実施する計画だ。
 また、入江崎統合幹線に汚水を収集する機能を追加。「大島系送水ポンプ棟」を新設し、下水道システムを再構築する。
 入江崎統合幹線は口径4500_で、延長は約5`。入江崎水処理センターから元木交差点付近に至る。この入江崎統合幹線に、総延長約13`の雨水導水管を3地区から接続させる。
 各管線の概要は、京町・渡田雨水導水管線が口径2000〜2600_、大島雨水導水管線が口径3250_、観音川雨水導水管線が口径3500_。貯留可能容量は、それぞれ約6000立方b、約8000立方b、約2万1000立方b。入江崎統合幹線の貯留可能容量約5万立方bと合わせて、約8万5000立方bの雨水貯留を可能にする。
 入江崎統合幹線の内部には、汚水の遮集幹線を内挿し、京町ポンプ場、渡田ポンプ場、大島ポンプ場、観音川ポンプ場から収集した汚水を送水する。汚水は入江崎水処理センター内に新設する「大島系送水ポンプ棟」で揚水し、同センターの水処理施設に送る。
 事業のスキームは、▽管渠施設の設計・建築▽管渠施設の設計・建築・維持管理▽管渠施設とポンプ場の設計・建築▽管渠施設とポンプ場の設計・建築・維持管理―の4パターンに大別できる。事業手法は、DB方式やDBM、DBO、PFI(BT、BTO)など。
 32年度までに入江崎統合幹線の暫定供用を開始することを目指す。従来手法で整備する場合、入江崎統合幹線は27〜34年度、雨水導水管線は31〜38年度、汚水遮集幹線は31〜33年度の工事を想定。段階的に施設整備を進め、38年度までに浸水対策を完了させる。
 意見交換会では、事業費の縮減や平準化につながる事業手法の組み合わせの他、施設配置や構造、設計・施工の課題について提案を求める。

提供:建通新聞社