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建設経済新聞社
2025/07/15

【京都】洛水中学校敷地に小中一貫校建設 第4四半期に設計委託し着手

 京都市教育委員会は、伏見区の横大路小学校と納所小学校を統合し、洛水中学校と合わせた施設一体型の小中一貫教育校の創設に向け、設計に着手する。
 横大路・納所の地域・PTAの各代表者で組織する洛水中学校区小中一貫教育校創設準備会は、令和6年10月に「令和13年度をメドに横大路小学校と納所小学校を統合し、洛水中学校と合わせた施設一体型の小中一貫教育校の創設を求める要望書」を京都市教育長へ提出。
 これを踏まえ、伏見区洛水中学校区の2小学校(横大路小学校、納所小学校)と洛水中学校を一体化した施設一体型小中一貫教育校を洛水中学校敷地に計画。既存校舎を有効活用しつつ、必要な施設を増築する。
 小中一貫教育校の児童・生徒は450〜500人程度(1学年あたり2〜3学級)、その他教職員は50人程度を見込む。
 市教委は、公募型簡易プロポーザルの「洛水中学校区小中一貫教育校施設整備事業に係る基本計画策定業務委託」について、デロイトトーマツPRS(東京都千代田)を受託候補者に選定。委託業務は、計画地における法的要件等を整理し、小中一貫教育校として必要となる機能や施設の規模、既存校舎に対して必要な改修事項、必要経費等を明らかにするとともに、ワークショップ等による地域住民や学校等からの意見を反映した基本計画を策定する。
 主な内容は@計画コンセプトの立案A計画敷地の条件整理及び現況調査B施設内容及び施設規模の検討C教育活動に配慮した工程及び仮設校舎計画の検討D建設工事費、工期の算定、全体スケジュールの検討Eワークショップの運営参画等。
 施設整備にあたっての基本的な考え方として、▽既存校舎を有効活用しつつ、必要な施設を増築。正門から正面玄関の周辺までをより開放的にするなど、よりよい施設配置とするため、既存校舎の一部を解体撤去することも可。既存校舎の主要構造部以外(外装、内装、給排水衛生設備、空調設備、ガス設備及び電気設備等)を全面的に更新。既存校舎の改修内容を検討するにあたっては、必要に応じて躯体補強等を行うこととする。既存校舎だけでは必要諸室が確保できない場合は校舎を増築する。さらにバリアフリー化を目指したエレベータ棟(昇降口及び各階連絡通路を含む)などの増築を想定▽グラウンドを整備し、それとは別に低学年児童が安心・安全に活動できるプレイゾーンを整備する▽防災拠点として避難所機能を確保する▽教育的な配慮を行いながら、地域住民にとっても利用しやすい施設を整備する−などを設定。
 校舎の延床面積は、既存校舎及び増築棟を合わせて約1万2000u程度を想定、3階建程度の中層建築を予定している(地下階は原則として設けない)。プールは地上階への設置を予定。
 委託期間は令和8年2月15日まで。
 計画地の洛水中学校(伏見区横大路龍ケ池31)は敷地面積が約2万6373u(伏見西部第四地区土地区画整理事業の施行中で区画整理後は約2万1464u)。用途地域は第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)、高度地区は20m第二種高度地区。
 整備手順は、▽既存グラウンド整備工事を行う。必要に応じて既存校舎の一部を解体撤去する▽仮設校舎設置工事を行う▽既存校舎改修工事及び増築工事を行う▽校舎工事完了後、仮設校舎撤去工事及びグラウンドの整地を行う。
 基本計画は令和7年度にとりまとめ。その後、基本設計・実施設計業務は令和7年度第4四半期に随意契約で委託、設計工期は19ヵ月を見込み、令和8年度〜9年度で進める。
 整備工事は10年度〜12年度を予定する(既存校舎の一部解体工事は9年度)。