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滋賀産業新聞
2025/07/17

【滋賀】守山市 市民ホールの大規模改修

 守山市が公募型プロポーザルを実施していた「守山市民ホール大規模改修工事設計等業務」は、日建設計・日建設計CM共同企業体(大阪市中央区/代表構成員…日建設計大阪オフィス、構成員…日建設計コンストラクション・マネジメント)が優秀者(契約予定者)に決定した。
 優秀者の評価概要等(審査講評)によると、屋内化した中庭を包み込む大屋根は、未来への懸け橋となるよう象徴的なアーチ形状とし、新たな輪(わ)が文化的シンボルとなる提案。また、屋外広場から、ピロティ空間(大ホールホワイエ前の軒下庇の拡幅空間)、市民ロビーから屋内広場、そして各諸室へ3段階の繋がりを持たせ、建物内外の一体性や動線の一体性により、開かれた「まちの広場」を実現している。
 サブエントランスの拡幅も、現況の利用状況を踏まえた提案であり、来館者の動線がよく検討され、敷地のランドスケープも含め、周辺環境との関係性が評価できる。特定天井においても既存活用の脱落防止措置で、今後の物価上昇を想定した提案をする等、先を見据えた具体的な提案があり、コストマネジメントの観点からも信頼度が高い。
 全体として高い技術力に裏付けられ、コスト面の検討についても評価が高いなど、案の実現性が高く、様々な観点で行き届き、総合的にすぐれた提案であったため、守山市民ホールにふさわしい最適な設計者と評価された。
 なお、小ホールの客席の固定化など基本計画からの変更点や、新たな文化拠点として、その存在意義と価値を高める外観イメージについて、今後、設計段階においてさらに検討されることを期待するとしている。
 提案における工事費は合計約54・5億円(税抜き)。内訳は▽建築=約19・3億円▽電気設備=約7・3億円▽機械設備=約6・2億円▽舞台特殊設備=約15億円▽外構=約6・7億円―。
 設計等業務の履行期間は、契約締結日から2027年(令和9年)3月25日まで(基本設計業務は26年〔令和8年〕3月27日まで、実施設計業務は27年〔令和9年〕3月25日まで)。業務委託料は3億0800万円(税抜き)以下を想定している。
 27年度(令和9年度)に従来方式での工事発注・入札(4〜9月)を予定。施工期間は27年(令和9年)10月〜29年(令和11年)6月を想定している。29年(令和11年)秋のリニューアルオープンを目指す。
 現在の守山市民ホール(守山市三宅町125)の建物規模は、RC造一部SRC造及びS造地下1階地上2階建(塔屋1階)、延8970・25平方b。大ホール(1300席)、小ホール(300席)のほか、展示室、リハーサル室、練習室、会議室、学習室、調理実習室、工芸室などを備える。敷地面積は1万2827平方b。

提供:滋賀産業新聞