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建通新聞社(中部)
2025/07/22

【愛知】愛知県 美術品等共同収蔵庫整備 元常滑高校跡地に建設

 愛知県県民文化局は、愛知県美術館など3施設の美術品等を収蔵する「美術品等共同収蔵庫」の整備について、建設候補地を元常滑高校の跡地とすることを公表した。整備推進計画についても今後、、策定作業を進め、12月ごろ公表する予定。同計画の中で、PFI手法などの可能性も含めた事業手法の検討結果や事業スケジュールなどを示していく考えだ。7月22日に行った定例知事会見で公表したもので、大村秀章知事は「2030年度の完成を目標としている。愛知の文化芸術の魅力を一層高めるとともに、地域の魅力向上に努めていく」とした。
 同事業は、県美術館(名古屋市東区、収蔵作品数約9100件)、県陶磁美術館(瀬戸市、同約8800件)、県立芸術大学(長久手市、同約1900件)の3施設について、合同の収蔵庫を整備するもの。いずれの施設も収蔵能力の限界を迎えており、美術品の保存や収集などに支障が生じていることが理由。併せて、収蔵環境を一部公開する機能も検討する。
 候補地の元常滑高校は、常滑市奥栄町1ノ168他にあり、敷地面積5万9043平方b。標高約20bの高さに立地している。08年4月に廃校となり、現状は当時の校舎や体育館などの施設が残っている状態だ。候補地選定に当たっては、24年度に、事業モデル検討調査業務を実施し、今回の元常滑高校を含めた5カ所程度を対象に、事業の前提条件や課題を整理、収益可能性を含めて取りまとめ、事業モデル案を提案、比較検討した。併せて、事業手法について、従来の公共事業方式とPPP/PFI方式とを比較。民間活力導入可能性を期待できる場合は、要求水準書案の検討など、設計与条件の事前整理もするとしていた。調査は、PwCアドバイザリー合同会社(東京都千代田区)が担当している。
 25年度の調査では、候補地を前提に、管理運営体制、事業手法等を検討し、整備推進計画を策定する。3施設で現在行われている管理・運営方法が異なるため、これを1カ所で効率よく管理・運営する手法を検討課題とし、必要面積などもその中に含めた。調査は随意契約で同社に4月から委託、26年3月までの履行期間を設定している。


提供:建通新聞社