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建通新聞社四国
2025/07/22

【香川】高松市本庁舎空調改修 本年度中に方向性まとめ

 高松市は、本庁舎空調整備改修に向け、地方公共団体が民間事業者と非公開で対話を行い、公共施設や事業の利活用について意見やアイデアを収集するクローズ型サウンディングを実施する。本年度中に調査結果と方向性をまとめ、2026年度以降のスケジュールなどを調整する考えだ。
 本庁舎の空調整備改修事業は、16年に実施設計を行ったが工事は見送りとなった。24年度に事業を再開するため、改めて実施設計業務の公募型指名競争入札の手続きを進めたものの、2度に渡って不調となっている。クローズ型サウンディングを通し、課題の解決に向けた方策や事業への参入意向、要望事項などの意見を収集する考えだ。
 規模は、鉄筋コンクリート造地下2階地上13階建て延べ3万3387平方b。1980年に竣工した。空調に関する設備は、エアハンドリングユニット13台、ファインコイルユニット322台、ヒートポンプエアコン12台など。一部、改修済みの設備もある。香川県立社会福祉総合センターの熱供給プラントから、庁舎地下の蓄熱槽に空調用冷温水の供給を受け、各階のユニットを稼働している。
 本庁舎は竣工後70年間の利用を計画している。現在45年が経過しており、残る25年間でのイニシャル、ランニングコストを踏まえ、最も安価な空調方式を目指す。市役所の業務を継続しながらの居ながら工事となるため、可能な限り短い工期が求められる。また、設置する空調設備は、現行よりも軽い仕様としている。建物の構造に影響を与える改修はできない。
 主な質問事項は、最適な空調方式と根拠、事業スケジュール、設計・施工の見積り、各コストの見込み、民間活用方法と事業方式の導入可能性、参入時の懸念点を挙げている。
 空調設備の改修により、庁舎内の温度を適切に保ち、職員の労働環境と市民の利用環境の向上を目指す。高松市役所は24年度に気候変動適応法に基づく指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)として指定されており、熱中症特別警戒アラートの発表時に開放されている。熱中症による健康被害防止の役割も担っているため、早期の改修が求められている。
 所在地は番町1ノ8ノ15。

提供:建通新聞社