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北陸工業新聞社
2025/08/04

【石川】松乃碧跡に新旅館を計画/加賀屋和倉でリブランディング/七尾/本館4棟は解体へ

 加賀屋(七尾市、渡辺崇嗣社長)は1日、能登半島地震からの復興でグループ全体のリブランディングとして、和倉温泉にある「加賀屋」「あえの風」「松乃碧」「虹と海」の4旅館を3旅館に集約するとともに、昨年12月に発表した「加賀屋」新旅館の建設地を松乃碧の土地と隣接所有地に変更し、損傷が激しい既存の加賀屋本館4棟については解体すると発表した。
 新旅館は同市和倉町ワ部34番地に建設し、客室数は約40室。設計は建築家の隈研吾氏が手掛け、全室オーシャンビューで露天・半露天風呂を予定する。営業再開は2027年度末に変更し、現在の「松乃碧」は解体することになる。
 和倉町和歌崎8の1の「あえの風」は旧館の西の風を解体し、新たに玄関・調理場・レストランを建設する。今後、東の風の客室、コンベンション、花舞茶寮を中心に、27年度上期の営業再開を目指していく。和倉町ヨ部96番地の「虹と海」は、旧館の玄関側を解体し、本館建物を中心に26年度下期の営業再開を予定している。
 おもてなし日本一の連続記録を打ち立てた本館は皇族方などが宿泊した特別階・浜離宮を要する「雪月花」をはじめ、「能登渚亭」「能登客殿」「能登本陣」の4棟があるが、地震の影響で海水が流入するなど被害が甚大のため、公費解体の準備を進めており、跡地については今後検討していく構えだ。
 加賀屋では震災からの復興に向けて、各旅館の特長の明確化、差別化をより鮮明にし、時代のニーズにマッチした加賀屋ならではのおもてなしを提供していく。

hokuriku