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建通新聞社(神奈川)
2025/08/04

【神奈川】川崎市 ばら苑と新たなミュージアムの配置方針決まる

 川崎市建設緑政局は、生田緑地ばら苑の再整備について、現在と同じ位置にばら苑を、臨時駐車場の位置に新たなミュージアムを設ける方針を明らかにした。具体的な事業手法の決定に向けて、詳細な施設配置や事業費、参画条件などを検討し、民間活力導入の可能性を探る。
 生田緑地ばら苑(川崎市多摩区長尾2ノ8ノ1他)は施設の老朽化が進んでおり、ばら苑(約1・2f)やばら苑西口広場、オールドローズガーデン、駐車場を含む約3・5fを「再整備エリア」とする。
 新たなミュージアムは、令和元年東日本台風によって被災した川崎市市民ミュージアムを移転・新築する計画。施設規模は、延べ床面積約9500〜1万1500平方bを想定する。
 民間活力の導入も含めた事業手法を秋ごろに定める考え。今後25〜26年度にかけて要求水準書などを作成し、26年度に事業者を公募。27〜29年度にかけて基本・実施設計、29〜31年度に工事を行う想定だ。
 ばら苑の通行ルートは、正面ゲートから続く現道のみに限られている。小田急電鉄が、ばら苑に隣接する向ケ丘遊園跡地利用計画に伴って現道の拡幅を行う予定だ。ばら苑や新たなミュージアムの整備は、道路の工事が進んだ後に着工する見込み。
 ばら苑と新たなミュージアムは一体的に整備する。建物の緑化や周辺景観と調和した外構、再生可能エネルギーやグリーンインフラ施設の導入などを基本方針とした。
 ばら苑とミュージアムの間のエリアにはオープンスペースや地域の交流の場を設け、小規模な飲食スペースや休憩所などを設置する。
 新たに整備するばら苑は、現行と同様の規模を想定。現在のばら苑の意匠を継承したゾーンやオブジェと植栽を組み合わせた写真映えするゾーンなど、複数のエリアで構成する他、アートの導入も検討し、ミュージアムとの連続性を展示に生かす。
 現在のばら苑は春期と秋期のバラの開花時期のみ開苑しているが、再整備後は通年開放を考えている。ばら苑とミュージアムの包括的な管理や利用料金制の導入など、新たな運営手法を検討するとした。

提供:建通新聞社