京都府は4日、流域下水道事業経営審議会の投資部会に「京都府流域下水道事業経営戦略」の中間見直し案を報告した。
中間案の持続的経営に向けた取組の内容によると、広域化・共同化の推進について、宮津市のし尿受入(宮津湾浄化センター)「宮津市が整備するし尿処理施設から宮津湾浄化センターへ、し尿及び浄化槽汚泥を希釈投入する取組を推進」、宇治田原町公共下水道の流域下水道への編入「宇治田原町公共下水道の木津川流域下水道への編入に向けた管渠等の整備を推進」のほか、汚泥処理の広域化・共同化「汚泥処理の広域化・共同化について検討を進める。まずは、流域下水道間での連携により、消化・焼却などの減容化施設や固形燃料などの資源化施設を有する浄化センターにおいて集約処理することについて、技術面、環境面、経済性、地域性、災害時リスク、経費分担などの諸課題を整理の上、実現可能性を検討」に取り組む。
新技術の導入・DXの推進について、管路施設の強靭化に向けた取組として、▽陥没事故のリスク低減のための地下レーダ探査技術(NETIS登録技術)「車載型地中レーダアンテナを使用し、地下の空洞や埋設物等を調べる技術。最高速度80qで走行しながら測定可能」▽下水圧送管路における硫酸腐食箇所の効率的な調査技術(B−DASH実証技術)「圧送管を使用している宮津湾流域下水道で、管口カメラが先端についたガイドを空気弁から挿入して腐食状況を調査する技術(従来技術では調査不可な箇所の状態把握が可能)」について、それぞれ令和7年度導入済。
今後導入を検討するとして、GISシステムを基盤としたデータベースシステムの活用「管路等の維持管理の履歴や今後の更新計画などの情報をGISシステムに紐づけて一元管理することで、施設管理の効率化を図るとともに、より効果的な更新計画の策定・工事の実施を推進」を挙げた。
GXの推進については、洛西浄化センターの汚泥処理の固形燃料化、木津川上流浄化センターの消化ガス発電に取り組んでいる。
今後の取組として、下水汚泥の肥料化を挙げた。下水汚泥の肥料利用の拡大に向けた取組を進めており、洛南浄化センターの乾燥汚泥が新たな公定規格「菌体りん酸肥料」として近畿地方で初めて登録(登録名称「洛南エコガーデン」、令和6年12月登録)。今後も品質、安全性、出荷方法など利用者のニーズをとらえた利用拡大に取り組むとした。
民間事業者等の活用・執行体制の確保については、洛西浄化センターを除く3浄化センターにおいて、包括管理委託(運転管理、施設管理、物品調達、一部修繕等の業務を一括して民間事業者に委託するもの(仕様発注・複数年契約))を平成19年度から順次導入(洛西浄化センターは、技術継承等の観点から、仕様発注の形態を継続)。
DBO方式による固形燃料化事業を洛西浄化センターで進めているほか、日本下水道事業団の活用(高度な技術力を必要とする工事や設備工事において活用(近年の実績は木津川上流6・7系、洛南E1系))を進めている。
今後の取組としては、官民連携手法の活用について、ウォーターPPPを含む官民連携手法の導入により、運転管理業務の契約期間の長期化、受注者の裁量を拡大することでCAPDサイクルを確立し、施設状態の改善・向上、リスク低減を図るとした。