国土交通省那賀川河川事務所は7月24日、徳島市内で第18回長安口ダム改造事業費等監理委員会を開き、学識者側の委員から「工程管理に加えコスト縮減の検討も進めること」などの提言を受けた。建設を予定する長期的堆砂対策施設(土砂運搬設備の整備)は、引き続き設計や測量調査を進め、2026年度の着工と33年度の完了を目指している。
土砂運搬施設としてトンネル約4・3`、橋梁約0・2`、ベルトコンベヤー約4・8`を整備する予定。計画によると、上流区間に投入ヤード1カ所とトンネル約3・9`、ベルトコンベヤー約4・2`を整備する。橋梁区間は橋梁約0・2`とベルトコンベヤー約0・2`を整備。下流区間はトンネル約0・4`とベルトコンベヤー約0・4`を整備する。
25年度は予算約15億円(24年度補正含む)で、堆砂除去工事の他に施設設計と測量調査、モニタリング調査を進める。これまでに土砂運搬施設等詳細設計を四国建設コンサルタント(徳島市)、土砂運搬施設トンネル等詳細設計と残土処分場詳細設計をエイト日本技術開発(徳島市)、置土場等予備設計と土砂運搬施設橋梁等予備設計を八千代エンジニヤリング(徳島市)などに委託している。
長安口ダム改造事業の全体事業費は約1070億円で、洪水吐き新設や選択取水設備などは完成した。全体事業費のうち長期的堆砂対策の事業費は452億円を見込んでおり、24年度までに堆砂除去を含めて95億円を執行、残る事業費は357億円となっている。
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建通新聞社