いの町は、JR伊野駅から羽根公園までの一帯のエリアを対象にした「伊野駅周辺地区まちづくり未来ビジョン」をまとめた。日常生活に密着しながらまちづくりの経済的循環を重視したスキームを構築し、民間主導でまちづくりの具体的方針や計画の策定を進める。
まちの将来像の実現に向け、「人・コトが集う安全・安心・快適な拠点づくり」、「暮らしやすいまちづくり」、「地区内外をつなぐまちづくり」、「チャレンジできる環境づくり」、「歴史文化や自然環境をまもり育てるまちづくり」の基本方針を設定し、民間やいの町が主体となり公民連携で取り組む。
基本方針に基づき、いの町が主体となるのは、伊野駅前まちづくりの推進(駅前複合機能などを備えた駅前の再整備)。駅前に必要となる都市機能や都市基盤の再整備基本構想、基本計画を検討する。また、いの町立図書館などの交流拠点を創出するため、図書館1階と図書館前の空間をつなげて休憩スペースやキッチンカーを呼ぶスペースを設けるなど必要に応じた整備を検討する。その他、羽根公園における水辺空間の整備推進、来街者が地区内外の施設を快適に利用するための駐車場機能の検討なども計画している。
いの町主導の公民連携型で、公共施設・空間の利活用制度の検討、公共空間や民有地のオープン化の検討、空き家の管理・利活用を促す仕組みづくり、グリーンスローモビリティやシェアサイクルなど、JR伊野駅〜羽根公園までの地区内、地区内からいの町内の観光施設へ移動するモビリティの導入や充実の検討などを進める。民間主導の公民連携型で進めるのは、羽根公園の活用推進、羽根公園〜商店街エリアの活用の推進など。
将来像の実現に向けて、段階的に取り組みを進める。社会実験などを通して先導的に取り組む短期(5年以内)、先導的取り組みと並行して長期間の取り組みを進める期間の中期(5〜10年)、地区全体で派生する取り組みを進める長期(10年以上)を設定し、3段階で取り組む。
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建通新聞社