香川県広域水道企業団は、御殿貯水池の耐震補強工事に向け、本年度中に地質調査を行い、2026年度に既存の耐震設計を修正する。工事の発注時期は設計で詰める方針だ。
高松市鶴市町にある御殿貯水池は、御殿浄水場の取水場の一つ。16年度に同じ取水場の奥の池と同時に地質調査と安定解析、17年度に耐震補強設計の各業務を実施している。奥の池の耐震補強工事は完了しているが、御殿貯水池の工事は未着手のままだ。
現在、御殿貯水池の堤体はレベル1地震動の計画安全率を満たしていない。補強工事として、腹付け盛り土、栗石被覆の設置による法面保護、セメント改良土置き換えでの地盤改良などを施す。
また、耐震設計の修正に当たって、施工時に使用する進入・退出路、仮設道路を見直す。当初は御殿貯水池西側の住宅地側にある道路が想定されていたが、南側を通る高松市道木太鬼無線からの進入方法も検討する。
御殿貯水池の灌漑面積は6万0089平方b。貯水量は52万4000立方b。
御殿貯水池耐震補強工事地質調査業務は増田地質工業(高松市)が進めている。また、16、17年の業務は大日本コンサルタント(高松市)が担当した。
御殿貯水池の周辺は住宅地となっている。耐震補強工事を通して、地震発生時の決壊リスクを軽減する他、災害時でも安定して配水できる環境を整える。
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建通新聞社