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日本工業経済新聞社(埼玉)
2025/08/21

【埼玉】深谷市 文化財修復の工事説明会を開催

 深谷市は、修理工事を手掛ける同市指定文化財の瑠璃光寺(稲荷町北9ー25)・仁王門について、現場で工事説明会を開くと発表した。築約300年が経過した文化財への施工を、寺社仏閣など専門とする技術者から直接、解説を受けられる機会となる。深谷市文化振興課は「事業者なども参考になるのではないか」としている。
 瑠璃光寺の境内にある仁王門は、仁王像2体を囲うように、主に8つの柱で支えた八脚門。江戸時代中期の享保年間(1716〜36)に建てられ、1958年11月に、境内にある薬師堂、定門とともに3施設が、文化財の指定を受けた。
 仁王門は、幅約7m、奥行き約4・2m、高さ約6・8m。風雨にさらされ経年劣化が進んでおり、部材が腐食するなどしていたため、修理工事を実施することになった。
 具体的には、柱が地面に接着する「礎盤」を交換したり、柱と柱とをつないで強度を保つ「腰貫」を取り替えることなどを予定している。
 寺社仏閣建築の施工を手掛けるため、宮大工らを多く抱える金剛組が8月上旬から施工準備を進め、同月中旬から実際の修理作業に入っている。説明会を開く9月6日以降に、足場を組んで塗装などを行い、25年12月ごろに完工させる計画という。
 修理工事説明会は、瑠璃光寺と深谷市教育委員会が主催。当日は午前10時〜、午前11時〜、午後1時〜の計3回開催し、各回30分程度を予定。事前に申し込んだ15人(先着順)まで参加できる。無料。
 専門技術者らが、取り替えた部材や、古い部材の保存方法などについて、解説する。
 参加希望者は、9月3日午後5時までに同市文化振興課あてにメールで申し込む。問い合わせは、同課(048ー577ー4501)。

提供:埼玉建設新聞