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滋賀産業新聞
2025/08/26

【滋賀】多賀町 富之尾地区「佃池」の耐震改修

 多賀町は、富之尾地区の地域防災計画重要水防ため池「佃池」を耐震化する改修整備を計画。26年度にも事業採択に向けた申請手続きを行いたい考えで、順調に県事業採択されれば所管となる見通しの滋賀県湖東農業農村振興事務所が翌27年度にも詳細設計を発注・完了された後、同年度中にも総事業費約1億8千万円を試算するため池の耐震化整備工事から初弾工事が発注・着工され、29年度までの3ヵ年で工事を完了させたい考えだ。
 事業採択申請に先立ち町では23年度、佃池基本設計業務をパスコ滋賀支店(大津市)に委託し、レベル2地震に対する耐震詳細調査と土質調査を含めた基本設計業務を実施し24年度に完了している。
 富之尾土地改良区が管理する「佃池」は、農業用水の確保を目的に、奈良時代に周囲に築堤する形で築造され、豊富な貯水量による利水はもとより動植物の生育環境としての役割を担っている。池の規模は堤長80b、堤高4b、満水時水深2b、貯水量約1万7000立方b。
 91年には堤体工事を実施したが近年は施設の老朽化がみられ、耐用能力を超える大雨や大規模な地震が発生した場合堤防が損傷し決壊に至る可能性があり、万一ため池が決壊した場合、池の下流に一度で大量の水が押し寄せる危険性が20年3月策定の「多賀町ため池ハザードマップ」でも指摘されている。

提供:滋賀産業新聞