県南部土木事務所は、草津市御倉町地先で計画している新草津川大橋修繕工事について、発注時期が来年度以降となる見通しを明らかにした。
現在のところ、関係機関との予算確保に向けた協議を進めていることから、今年度発注は厳しいとのこと。同事務所では、来年度の補正対応での工事発注など、あらゆる角度で早期入札に向けた準備を進めている。
なお、工事期間は36ヵ月程度を想定しており、3工区に分けて発注していくこととなりそうだ。発注方式は総合評価入札が有力視されている。
新草津川大橋は、草津市御倉町地先を通る主要地方道草津守山線沿いに位置しており、86年(昭和61年)に架設された橋長95・4b、幅員22・5bの鋼橋で、上部工形式は鋼橋I桁3連、下部工形式は逆T式橋台2基・壁式橋脚2基で構成。21年度(令和3年度)に実施した法令点検で、老朽化による床版の漏水・遊離石灰、梁部などの損傷箇所を多数発見。現段階で健全度2判定ではあるが、今後3判定になる可能性が高いとの見通しから予防保全の観点から未然に対策を図る修繕事業の推進を決定、早期の工事着手に向け計画的に事業を推進している。主な工事内容は、床版の漏水や遊離石灰など予定。
設計は近畿設計測量(大津市)が担当。
県では、11年度(平成23年度)から進めている橋梁長寿命化修繕計画に基づき、橋長15b以上を対象に損傷が大きくなってから対策を行う事後保全から、損傷が大きくなる前にきめ細やかな修繕を繰り返す予防保全を行っており、同事務所でも管轄エリア内の大半を予防保全に切り替えを終え、更なる維持管理コストの縮減、平準化、道路ネットワークの安全性・信頼性の確保等を目指している。
提供:滋賀産業新聞