トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

秋田建設工業新聞社
2025/08/27

【秋田】三菱商事が洋上風力撤退を発表/鈴木知事が所感

 三菱商事株式会社(東京都千代田区丸の内2−3−1、中西勝也代表取締役)は27日、子会社である三菱商事洋上風力株式会社を代表企業とするコンソーシアムを通じ進めていた洋上風力発電事業の開発取り止めを発表した。対象は能代市・三種町及び男鹿市沖、由利本荘市沖、千葉県銚子市沖の3海域。

 3年12月に同社が洋上風力事業者に選定されて以降、新型コロナウイルスの蔓延やウクライナ危機などに端を発するサプライチェーンのひっ迫、インフレ、金利の上昇など、洋上風力業界を取り巻く事業環境が大きく変化したことに対して、コストやスケジュールなどから事業性の再評価を行ってきたものの、実行可能な事業計画の立案が困難との結論に至った。

 また同日、秋田由利本荘オフショアウィンド合同会社を通じて由利本荘市沖洋上風力発電所の開発を進めていた株式会社ウェンティ・ジャパンも事業の取り止めを発表した。

 鈴木健太知事は27日夕方、報道陣の取材に応じ、「極めて残念で遺憾。国を代表する企業が落札した国家プロジェクトがこうなるとは誰も想像していなかった。事業開始に向け官民ともに投資しており、影響は大きい。三菱商事には説明責任以上の責任があると感じている。国では再公募の検討が進んでいると聞く。県としても影響が最小限になるよう考えていきたい」と所感を語り、県が進めている再エネ関連事業や予算についても、今後見直しが必要となる可能性を示した。

提供/秋田建設工業新聞