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北陸工業新聞社
2025/08/28

【富山】今秋にも都市計画決定へ/富山市桜木町地区再開発/市都計審が事業承認

 第57回富山市都市計画審議会(高山純一会長)が26日、富山市の富山県民会館で開かれ、富山市桜木町地区第一種市街地再開発事業の決定、同地区における高度利用地区の変更手続き(追加)の2議案について、それぞれ承認した。
 今後、新田八朗知事ら県との協議を経て、同意が得られれば、今秋にも藤井裕久富山市長が都市計画決定を告示する。
 同事業は、富山市桜木町地区市街地再開発準備組合が計画。中心市街地の魅力的な都市景観の形成、安全で快適な都市環境の創出、富山駅と中心商店街をつなぐ、回遊性の向上や歩いて暮らせるにぎわいのある拠点を形成するのが狙い。
 事業を巡っては2016(平成28)年2月、地権者によるまちづくり勉強会がスタート。19(令和元)年8月に市街地再開発準備組合が設立し、24年11月には、事業推進に関し臨時総会で決議され、権利者全員の合意形成が図られたことから、都市計画法に基づく事業として位置付けるべく手続きを進めてきた。
 事業区域面積は同市桜木町1番地、10番地内の約1・2ヘクタールで、敷地面積が約8200平方メートル。事業エリア内には、佐藤工業北陸支店やアイザック城址公園前ビル、閉館した富山第一ホテルなどが立地している。権利者数は8人。
 新たな建築物の延べ床面積は、約5万4000平方メートル(建築面積約5800平方メートル)。主要用途として、商業施設や業務施設、宿泊施設(約240室)、住宅施設(約240戸)、駐車場で構成する。
 都市計画決定後、諸準備を進め、本組合を設立。32(令和14)年度の竣工を目指し、着工準備などを進める構え。
 再開発事業の事業協力者は大京、コンサルタント業務が都市設計連合東京事務所、準備組合の事務局は佐藤工業北陸支店がそれぞれ担当。
 なお、この日の都市審議会では、桜木町地区の約1・2ヘクタールを、新たに高度利用地区に指定する議案も承認された。
 指定は建築物の敷地等の統合を促進し、小規模建築物の建築を抑制するとともに、建築物の敷地内に有効な空地を確保することで、土地の高度利用と都市機能の更新を図るのが目的。
 具体的には、容積率の最低限度30/10以上、建築面積の最低限度200平方メートル以上、壁面の位置の制限として、道路境界から2・0メートルなどに定めている。

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