亀岡市篠町篠インター土地区画整理組合が計画する「亀岡市篠町篠インター土地区画整理事業」について、概要がこのほど明らかになった。
施行地区は、京都縦貫自動車道篠インターチェンジ(篠IC)の北東に近接する同市篠町篠芦原、篠町篠上長尾、篠町篠下長尾、篠町篠鍋倉、篠町篠牧田、篠町篠松ケ池の各一部で面積は17万7818・23u。
事業計画によると、区画整理の目的は「交通利便性の高い立地条件を活かして企業用地を主体とした土地利用への転換を行い、公共施設の整備改善及び宅地の利用の増進を図ること」。
設計の方針によると、土地利用計画は「京都縦貫道篠ICに近く、交通利便性の高い立地条件を活かして企業用地を主体とした土地利用計画とし、地区北西側については、住宅地を主体とする」。現況は大部分が農地になっており、区画整理に伴い農地は北側に集約する。
人口計画は「地区内の計画人口は、計画戸数が約20戸、1戸(世帯)あたり人口が約2・27人であることを勘案し、約50人」とする。
公共施設計画における道路の整備計画は「地区西側に接する市道篠ランプ9号線から、隣接する篠企業団地の既設交差点を結ぶ、東西に走る幹線的な区画道路(幅員13・0m)を配置する。また、北側に接する市道中矢田篠線の既設交差点から、土地利用に合わせて適宜、区画道路(幅員9・5m)を配置する。さらに、住宅地を主体とした地区北西側には区画道路(幅員6・0m)を配置する」。
公園緑地の整備計画は「公園・緑地は地区北側に計画し、地区面積の3%以上となる面積を確保するとともに、公園内に森林法による造成森林を配置する。また、公園に調整池機能を持たせ、公園との併用を図る」。
用排水路の整備計画は「雨水排水については、最も標高が低くなる地区北西側に調整池を配置し、調整池を放流先とした雨水排水路を整備する。汚水排水については、地区北側に接する市道中矢田篠線に敷設されている既設汚水管と、市道篠ランプ9号線に新たに軽備される汚水管に放流する。また、地区内を流れている芦原川については改修整備を行い、亀岡市の牧田川改修事業と合わせて、河川としての機能を確保する。さらに芦原川においては、土砂の流出を防ぐための砂防堰堤代替施設を整備する。農業用水については、地区内外の農地に対する農業用水路施設を計画する」。
供給処理施設の整備計画は「公共施設の整備とあわせて、上水道、電気等の整備を行い、土地利用の向上を図る」。
公共施設整備改善の方針によると「区画道路については、幅員13・0m、9・5mの区画道路は歩道を設け、歩車分離とする。住宅地を主体とした地区北西側には生活道路としての幅員6・0mの区画道路を配置する。なお、道路には雨水を排除する道路側溝を整備するとともに、舗装はアスファルト舗装とする。公園・緑地については、地区北側に地区面積の3%以上の面積を確保するように計画し、整地して外柵、植栽等を整備する。また、調整池を設け、公園との併用を図る。雨水・汚水排水については、側溝や管渠を整備し、重要開発調整池を設け、牧田川に放流する。汚水排水については、公共下水道事業に準じた整備を行う」。
公共施設別調書によると、区画道路は1号線が延長255・8m×幅員13・0m(街渠、側溝、As舗装)、2号線が延長215・0m×幅員9・5m(同)、3号線が延長547・5m×幅員9・5m(同)、4号線が延長120・9m×幅員6・0m(同)、5号線が延長67・8m×幅員6・0m(同)。通路1号が延長7・9m×幅員2・0m(側溝、As舗装)。
河川の牧田川は延長554・8m×幅員8・6m(改修整備は亀岡市事業)、芦原川は延長371・3m×幅員5・9〜17・4m。
1号公園は約6263u
農地と併せて北側へ配置 公園・緑地は6263・25u(植栽、フェンス等。右岸調整池含む)、左岸調整池は7536・45u。設計図によると、公園・緑地は、篠ICから国道9号に接続する道路沿いに計画。
水路は1号(延長141・7m×幅員3・0m)、2号(延長94・9m×幅員3・0m)、3号(延長47・7m×幅員5・2m)、4号(延長111・2m×幅員2・0m)、5号(延長43・5m×幅員6・9〜12・6m)、6号(延長156・9m×幅員1・0m)。
区画整理前の地積は、国有地(道路559・35u、河川2926・68u)3486・23u、地方公共団体所有地(道路5962・24u、水路4874・58u)1万0836・82u、田8万9971・56u、畑8426・00u、宅地1665・27u、山林7148・00u、原野1万1644・00u、ため池9575・00u、保安林4297・00u、公衆用道路279・18u、雑種地3174・68u等。
区画整理後の地積は、国有地(河川7457・75u)7457・75u、地方公共団体所有地(道路1万3666・98u、河川1726・85u、水路1791・52u、公園緑地6263・25u(右岸調整池含む)、調整池7536・45u(左岸調整池))3万0985・05u、宅地6万7049・43u(防火水槽、ごみ集積施設、農業用水施設含む)、保留地7万2326u。
資金計画の主な支出をみると、公共施設整備費の道路築造費は1207・0m(4億7663万円。通路1号含む)、水路築造費は595・9m(8億3116万円。雨水管、河川含む)、公園施設費は一式(1億1352万円)、調整池築造費は一式(4億2383万円)、建物移転費は一式(7850万円。工作物、動産、営農補償含む)、電柱移設費は一式(2200万円)。
上水道は一式(2億1255万円)、下水道は一式(4983万円)。
整地費は一式(12億2221万円)、工事雑費は一式(23億3947万4000円。負担金等含む)、調査設計費は一式(5億2991万7000円。文化財調査含む)。
工事費合計は62億9962万1000円。借入金利子、事務費などを含め、支出の総計は68億2031万1000円。
年度別資金計画表によると、歳出の工事費は、令和7年度が7億2537万7000円、8年度が14億1809万円、9年度が14億7814万円、10年度が15億9071万円、11年度が10億8730万4000円。
事業施行期間は組合設立認可公告から令和12年3月31日を予定。
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区画整理の事業化を見据え、京都府、亀岡市は、都市計画変更の手続きを進めた。
府は、線引き見直しで篠IC北東の篠町夕日ケ丘西地区(約18・2f)、篠IC北側で亀岡消防署東分署西側の篠町篠洗川地区(約6・7f)について、市街化調整区域から市街化区域に編入。府の線引き見直しに合わせ、亀岡市は両地区の用途地域を定めるとともに、地区計画を決定。
篠町夕日ケ丘西地区は用途地域を工業地域(建ぺい率60%、容積率200%)[B0・3f+D10・0f+E2・1f]、第二種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)[@3・2f+A0・1f+C0・1f]、篠町篠洗川地区は用途地域を第二種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)[@0・8f]、第一種低層住居専用地域(建ぺい率30%、容積率50%)[A5・5f+B0・4f]とした。
このうち、篠町夕日ケ丘西地区については、3つの地区に細区分(▽工業施設ゾーン約14・8f(篠ICに隣接する利便性の高い産業地として、合理的で良好な操業環境の維持と保全を図る。建築物の敷地面積の最低限度1500u)▽生活利便施設・関連施設ゾーンA約2・9f(隣接地区における居住環境との調和等に配慮しつつ、生活利便施設、関連施設(研究所、福祉施設)等の施設地として利便の増進を図る。建築物の敷地面積の最低限度150u)▽生活利便施設・関連施設ゾーンB約0・5f(既存住宅等との調和に配慮しつつ、生活利便施設、関連施設(研究所、福祉施設)等の施設地として利便の増進を図る。建築物の敷地面積の最低限度100u)し、合理的な土地利用を図る。このほか、1号公園(約0・6f)を生活利便施設・関連施設ゾーンAとゾーンBの間の敷地北側に配置、区画道路(13m、9・5m)を適宜配置。