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建設経済新聞社
2025/08/29

【京都】京都共栄学園が中高校舎建替え 福知山市に都市計画提案 都市計画審議会で事前協議

 福知山市は、学校法人共栄学園の都市計画提案を受け、該当エリアの用途地域の変更と地区計画の変更について、8月26日開催の都市計画審議会で事前協議した。
 学校法人共栄学園は、運営する京都共栄学園の中学校高等学校学舎等建替えに向け、既存の学校校舎区域の隣地を取得した。
 取得した土地を含めた土地において、学舎・体育館の建替えやクラブ専用の練習場等の整備を計画しているが、今回取得した土地や既存の学校校舎等がある土地の用途地域が昭和40年に第一種低層住居専用地域に指定されているため、既存の学校校舎等と同規模の建物を新築することができない。
 今回の提案範囲については、学校敷地としての利用を検討しており、学舎や体育館等の配置を予定。建築物は用途が定められており、建築に際しては用途地域の制限を受けることから、学校関連施設についても同規模の校舎の建替えを許容する用途では他の学校関連施設(体育館等)が規制を受けるおそれがあり、場合によっては建築できないことも想定される。また学校の土地利用と福知山市が都市計画に定める道路との整合を図る上で、建築物の配置を考慮する必要があり、その敷地設定の如何によっても用途地域の制限を受ける。学校関連施設の配置等については周辺環境等への影響等を考慮しながら柔軟に配置できる備えが必要とし、近隣の用途にも即した第一種住居地域への用途地域の見直しを提案するとした。
 共栄学園の提案は3月24日。提案内容は、用途地域を第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率80%)から第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に見直すこと。提案区域は福知山市字篠尾、字天田、字正明寺及び東羽合町の各一部(既存の学校校舎区域並びに校舎建替え予定区域)で区域面積は約11・7f(取得見込みの土地を含む)。同意状況は提案者ほか1名同意済み。提案理由は、提案区域において、学舎や体育館等の建設を予定しており、現行の用途地域では、建築物の用途や高さ規制により建築できないおそれがあるため。
 計画している教育施設は@人工芝サッカー場A野球場B体育館C高校棟D中学棟。
 事業スケジュールは、令和6年に土地取得、7年に埋蔵文化財調査、人工芝サッカー場設置、8年以降に土地取得、野球場・高校棟・中学棟・体育館設置。
 都市計画提案について、[@土地利用]教育施設として一体的な土地利用を図ろうとするものであり、周辺の住宅市街地の生活環境への影響は少ないと考えられる、[A都市計画]住居専用系から住居系への変更であり、既存の都市計画に概ね整合する、[B都市計画変更による効果]提案は、市街地の健全な土地利用を図るうえで支障がなく、市街地として整備されることにより、良好なまちづくりが促進される効果が期待できる、[C市の判断]提案区域及び周辺の区域の用途地域を第一種住居地域に変更する必要があると判断する。また、学校施設と調和した住宅市街地の生活環境を維持するため、用途地域を変更しようとする範囲に地区計画を決定(福知山駅周辺・駅南地区計画を変更)し、一体的な都市づくりを推進するとした。
 市は、福知山駅周辺・駅南地区計画を変更し、現行のA地区〜F地区に新たにG地区(約15・4f)を追加する。
 G地区の土地利用の方針は「学校施設と調和した良好な居住環境の維持を図る」。