穴水町は、能登半島地震で基礎杭が破損した、のとふれあい文化センター(内浦)の宿泊棟について、現在地での建て替えを計画している。今後、災害復旧事業として採択を受けるため、国や県と協議を進める。28日の町議会全員協議会で町側が方針を示した。
のとふれあい文化センターは1994年、県によって整備された。RC・SRC造地下1階、地上2階建て、延べ床面積4186平方メートルの施設で、文化ホールや中央棟、学習棟、宿泊棟で構成する。このうち、宿泊棟は地震で特に被害が大きく、隣接する中央棟との接続部分が15センチ程度沈下し、基礎杭が損傷していることが判明。町はこの調査結果を踏まえ、建て替える方向で検討を進めることにした。
順調にいけば来年度に設計に着手し、2027年度以降に解体や新築工事に移行する。
9月補正予算案には、中央棟や学習棟、文化ホールの3棟の復旧に向けた実施設計費として、電気・機械設備に2900万円、外構・土木に1100万円を計上した。
宿泊棟を除く3棟の建物部分の補修を含む復旧工事には来年度に着手し、同年度内の完了を予定している。
建築設計は現在、杉本茂則建築事務所(中央棟)、胡桃建築設計事務所(学習棟)、アクトミヤス(文化ホール)に委託して進めており、10月をめどに取りまとめる。