建設コンサルタンツ協会(大本修会長)は、9月3日に開いた国土交通省近畿地方整備局・府県・政令指定都市との近畿ブロック意見交換会で、魅力ある業界を目指し、@担い手確保・育成のための環境整備A技術力による選定B品質の確保・向上C災害対応に向けた環境改善DDX推進の環境整備―の五つの柱を掲げ、要望と提案活動を行った。
大本会長は冒頭、建設コンサルタントの職域について「従来の枠にとらわれることなく、防災、減災、発災後の災害復旧、維持管理や施工に関するマネジメント、カーボンニュートラルの推進など果たす役割を広げている」とアピールし、「こうした中でも品質の向上と技術力の研さんは私たちにとって非常に重要と考えている。発注者と連携しながら業務全体の質を高めていきたい」と、魅力ある業界となるための取り組みについて意気込みを述べた。
意見交換では、協会側から「担い手確保・育成のための環境整備」として、建設産業全体の働き方改革と生産性向上に向けた取り組みの推進・強化を進めるべく、業務納期の分散の実現と目指すべき納期目標、受発注者協働によるワークライフバランスのさらなる改善に向けての施策の推進・強化などを求めた。これに対して近畿地整は、業務の納期分散、目指すべき納期目標について、「目標に向けて取り組みを推進していく。また、業務集中の緩和についても他地整の取り組みを学びながら進めていく」と回答した。
また、受発注者協働によるワークライフバランスのさらなる改善に向けての取り組みに関して奈良県は、「同協会の奈良地域委員会から講師を招いて設計業務の監督に関する職員研修を行っており、ウィークリースタンスやワンデーレスポンスの取り組みについても徹底していきたい」と述べた。
また、協会から「技術力による選定」として、プロポーザル方式・総合評価落札方式などの的確な運用・改善や地方自治体における発注方式の改善、ECI方式の拡大と制度改善といった適切な設計変更などを求めた。
大阪府は、積算価格と実勢価格の乖離(かいり)の是正について、「点検や補修、補強設計の発注の際は、見積もりを徴集して歩掛かり化し、積算価格を設定している。また、条件変更があった場合は双方協議により適切な対応に努めている」とし、積算価格と実勢価格の乖離の是正と設計条件の明確化に努めると回答した。
意見交換を終えてあいさつに立った近畿地整の齋藤博之局長は、建設業界における人手不足について触れ、「土木学科など関連学科を卒業した人材を他の産業にとられないような魅力ある職場にしていくかが大切だ」と強調し、「コンサルタントやゼネコンなどが互いの現場を理解して無駄をなくし、いかに全体最適を図っていくかがキーワードだと思う」と締めくくった。
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