石川県商工労働部経営支援課は、「輪島塗の若手人材の養成施設」の基本設計に乗り出す計画で、9月補正予算案に事業費を計上した。
基本構想策定委員会(青柳正規委員長)がとりまとめた内容によると、建設地は同市内の輪島漆芸美術館や輪島漆芸技術研究所、仮設工房が立地するエリアとし、同研究所や塗師屋、漆芸家との連携を図る。コンサルティングは日本海コンサルタントが担当した。
若手人材育成ゾーン及び地の粉・精漆ゾーン(敷地面積5464平方メートル)に「若手人材養成施設」、漆の精製・貯蔵庫となる「精漆工場」、地の粉の乾燥施設「地の粉工場」の3機能を配置する。
このほか産業振興ゾーン(敷地面積719平方メートル)に漆器のショップやフリースペース、展示室からなる「産業振興施設」を整備する。
見学者用に製造工程の見える化を図り、生徒による作品の展示、ワークショップが開催できる空間などを設置する。
面積は養成施設が750平方メートル(作業室7室、講義室、談話室、倉庫、事務室)、精漆工場が210平方メートル、地の粉工場が270平方メートル、産業観光が300平方メートル、共用スペースが770平方メートル。
県では基本設計を経て26年度に実施設計に移行し、27年度以降に建設工事、28年度以降に開校するスケジュールだ。