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建通新聞社(神奈川)
2025/09/05

【神奈川】学生のホンネ〜2025〜@神奈川県立川崎工科高校

 川崎工科高校の卒業生は進学が4割、就職が6割。2年生から専門コースを選ぶが、1年生の時には進路を決めている生徒がほとんどだという。総合技術科電気テクノロジーコースの3年生で、大学受験と就職という異なる進路を選んだ2人に話を聞いた。
 工科高校に入学した理由を、「将来安定だと親に勧められた」と話すのは、比嘉翼さん。親も建設業に従事している。杉本耀さんは、「就職に強い」のが魅力だったことに加え、「ものづくりが好き。電気工事関連の資格を取りたかった」という。
 将来の安定性を意識していた2人。入学後には電気工事士や情報技術検定をはじめ、枚挙にいとまがないほどの資格をそれぞれ取得して、専門的な知識と技術を着実に身につけてきた。
 そして現在、比嘉さんは大学進学を目指して受験勉強に励んでいる。工業系の高校で先生になりたいという夢があるからだ。
 きっかけは中学・高校で出会った先生が「楽しそうに働いていて、自分もやってみたいと思った」こと。働く親の姿を見ながら「大変だけどやりがいがありそう」という印象を建設業に持っていて、高校で学ぶ中で就職の道も考えた。しかし、「先生になりたい」という気持ちが大きくなり、進学の意思を固めた。
 一方、杉本さんは電線などの製造を手掛ける会社への受験を決めている。勤務先は横浜市内だが、出身地である大阪にも拠点があることが決め手の一つだった。
 もともと、「やりたいことがたくさんあって悩んだ」と語る杉本さん。航空整備士の資格を取るための学校に通いたいと考えた時期もあったが、「社会インフラ関係の仕事がしたかった。体を動かして働きたい」との夢を抱き、就職を選んだ。社会人になることへの「不安もある」というが、「会社で愛される存在になりたい」と目を輝かせていた。(報道部=監物由香理)

提供:建通新聞社