建設業情報管理センター(CIIC)が公表している建設企業の経営事項審査(経審)結果のうち、@売上高A2カ年(または3カ年)平均完成工事高B評点YC八つの経営状況分析指標―による総合ランキングを5月30日時点のデータを基に独自に集計した(※)。今回のデータは、大阪府内に本社を置く主工種が「電気」の企業972社を抽出。四つの項目でより上位にランクインしている企業の総合順位を見ると、パナソニックEWエンジニアリングが初めて単独トップに立った。23年度と24年度に行った過去4回の調査で1位をキープしていたきんでんが2位。4位が最高だった栗原工業が3位に入った。
パナソニックEWエンジニアリングは、唯一4項目全てトップ10入り。特に経営面の評点Yと経営状況分析指標が全体の1位となった。きんでんは、経営状況分析指標の得点を伸ばした他社との比較で順位を落としたのが影響した。栗原工業は経営面の得点を伸ばしており、特に経営状況分析指標の順位が前回の30位台からトップ10圏内に引き上げた。
■売上高は住友電工、完工高はきんでんがトップ
4項目のうち、売上高は4兆円を超える住友電気工業のトップ、6000億円超えのきんでんが2位の構図は変わらず。続く1000億円台はダイヘン、住友電設、泉州電業、栗原工業の4社となった。電気完工高は4000億円台のきんでんがトップ、栗原工業、住友電設が続くなど順位に大きな変動はなかった。
■パナソニックEW、大光電機、ヤンマーエネの3社が経営面のトップ3
経営面について、評点Y、経営状況分析指標ともパナソニックEWエンジニアリングが1位。評点Yは1480点で全業種の中でもトップとなる。2位の大光電機、ヤンマーエネルギーシステムも1400点台、4位の寺崎電気産業からエネゲート、浅海電気、三社電機製作所、きんでん、住友電設、レジル、さらに11位の栗原工業までが1300点台の高得点だった。この他1200点台は8社、1100点台は7社、1000点台は107社、900点台は193社あった。
経営状況分析指標は、評点Yと同じくトップ3社は変わらず、いずれも700点台をマーク。699〜650点は三社電機製作所、寺崎電気産業、エネゲート、栗原工業、日本メンテナスエンジニヤリング、浅海電気、宝永電機、クリハラント、住友電設、レジル、きんでんの11社だった。649〜600点は79社、500点台は375社、400点台は281社。400点未満の企業は223社あった。
※売上高、電気平均完成工事高、評点Yは経審結果にあるデータでランキング。八つの経営状況分析指標(@純支払利息比率A負債回転期間B総資本売上総利益率C売上高経常利益率D自己資本対固定資産比率E自己資本比率F営業キャッシュフローG利益剰余金)は、経審結果にあるデータをそれぞれ100点満点で得点化して独自に算出した総合得点で順位を付けた。これら企業としての儲けや経営安定度を見る四つの項目でより上位にランキングされていることが総合的に優れた企業と判断した。
取材協力・JME
※ランキング表は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社