富山県議会9月定例会は8日開会し、新田八朗知事が提案理由説明を行った。
能登半島地震からの復旧・復興について、特に被害の大きい液状化対策に対し「被災市において地下水位低下工法を軸に検討されているが、将来にわたる住民負担が大きな課題の一つ。このため被害を受けた住民の将来負担に対する不安を払拭し、液状化対策を加速化するため、県独自で新たに宅地液状化防止対策加速化事業を創設する」と表明。引き続き国に財政支援を働きかけるとともに、「市町村とも連携し最優先に取り組む」と述べた。
地域防災力の向上のため、今月末に砺波市、南砺市を中心に総合防災訓練を実施。孤立集落へのドローンでの物資輸送や能登半島地震の被災家屋を用いた救出訓練など、「より実践的な訓練を行う」とした。
スポーツの振興については、先月からスポーツコミッションにおいて県内チームを応援する機運醸成のためのスタンプラリーを実施。「スポーツを通じた関係人口の創出や地域活性化に取り組む」と意欲を示した。富山県武道館の実施設計が先ごろ取りまとめられ、「2027年度中の開館を目指して着実に進めていく」と述べた。
補正予算は「『能登半島地震からの復旧・復興の加速化』『県民の安全・安心の確保』『地域経済の活性化』『教育の充実』の4つが柱」と説明。社会資本の整備については「道路や港湾などの公共事業を増額するとともに、通学路の交通安全対策など安全・安心な県土づくり、地域の生活基盤の整備などを推進する」とした。