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建通新聞社(神奈川)
2025/09/11

【神奈川】横浜市 次期中計の策定に着手 「ダブルコア」の拠点構想 

 横浜市は2026〜29年度の4年間を期間とする新しい中期計画の策定に着手した。計画の考え方や骨子を示す「基本的方向性」を9月10日に公表。循環型都市への移行や、都市部と郊外部の二つの「コア」をつくるまちづくり、土地利用規制の見直しによる業務・商業・住宅などの集積・活性化、インフラ老朽化への対策などを進める方向性を明らかにした。11月ごろに公表する素案に具体的な目標や取り組み内容を盛り込む。パブリックコメントを経て、26年5月ごろに原案を策定して市会に提出する予定だ。
 今回公表した基本的方向性では、40年ごろの横浜が目指す都市像として、現行の中期計画から「明日をひらく都市」を継承。実現に向けて横断的に取り組む施策と、14項目から成る政策分野を示した。
 横断的な取り組みとしては、@循環型都市への移行A観光・経済活性化B未来を創るまちづくり―の三つを掲げた。
 このうち、「未来を創るまちづくり」に関しては、9月9日に開会した第3回市会定例会で、山中竹春市長が「都市部をいっそう世界に開かれた拠点にするとともに、郊外部では上瀬谷地区を中心とした新たな成長拠点を形成する」と説明。都市と郊外の二つの拠点「ダブルコア」を創るイメージを提示し、「ダブルコアの成長と発展によって、市民が豊かに暮らし、活力あふれる都市で在り続けることを目指す」との展望を語った。
 この他、5月に改定した都市計画マスタープランに基づいた規制の見直しを通じた立地誘導や、インフラの老朽化から市民の安全を守るための取り組みも盛り込む方針だ。
 14項目ある政策分野のうち、ハード施策関連の取り組みは次の通り。
 ▽毎日の安心・安全=防犯対策の推進、生活基盤のインフラの安全確保▽防災・減災=地震防災戦略の推進、下水道浸水プランの推進▽暮らし・コミュニティ=図書館ビジョンの実現▽交通=地域の移動手段の確保・支援、交通ネットワークの拡充▽産業・にぎわい=企業誘致・スタートアップ支援、中小企業支援、観光・MICEの充実▽まちづくり=世界を魅了する臨海部・都心部のまちづくり、郊外部の魅力的なまちづくりの推進▽環境=GREEN×EXPO2027、ネット・ゼロカーボンの推進、循環型社会への移行▽みどり=公園のまちの推進・動物園の魅力向上、みどりの保全と創造、農体験のまちの推進

提供:建通新聞社