大津市は、皇子山総合運動公園内において建て替えを計画している市役所庁舎について、その事業手法を「設計者が実施した設計に基づいて確定した工事の仕様により、その施工のみを発注する」、いわゆる従来方式で具体化していく。このほど公表した「大津市庁舎整備基本計画」の中で明らかにしたもの。またその設計業者選定は、公募型プロポーザル方式で実施。実施にあたっての事業費は12月補正予算で確保する予定で、プロポーザル公示は年明け前後。担当設計事務所の特定は年度末となる見通し。さらに施工業者選定は29年度に行うことも基本計画に盛り込んでいる。新庁舎は32年度の供用開始を目指す。
新庁舎は、現在の庁舎(御陵町)東側に広がる皇子山総合運動場内で、陸上競技場北側の部分。建物規模は、6階建(免震構造)延床面積2万5000〜2万7000平方b(ピロティ駐車場約3000平方bは除く)を想定。建物躯体の構造は、設計の中でRC造やS造だけでなく、ハイブリッド構造も含めて決定していく。建物内部は、低層部(1階〜3階)に会議や簡易コンサートを含む多用途利用を想定する会議室兼ホール(約500平方b)と公園への来園者も利用できる店舗(約700平方b)―などから成る市民交流スペースと執務室で構成。3階から6階を執務室、議会エリア、消防エリア、会議室・面談室・相談室―などとするほか、6階の一部には展望スペースも設ける。
概算事業費は、庁舎建築に200億〜245億円、家具什器に20億円、移転費に1・5億円、駐車場(平面)整備に2億円―これに用地費などを加えた242億〜287億円。
なお、基本計画策定は日建設計大阪オフィスが担当。
提供:滋賀産業新聞