京都市は12日、19日開会の9月市会に提出する9月補正予算案の概要を発表した。
一般会計の補正予算案の規模は70億7400万円。
建設関連の主な内容をみると、京都市立病院の今後の在り方検討・資金繰り支援に20億5000万円を計上。市立病院の経営分析及び検討経費に5000万円、臨時的な資金繰り支援(短期貸付)に20億円を配分する。
外部の専門的知見も取り入れながら、地域の医療ニーズや周辺の医療機関の状況等を踏まえた市立病院の経営分析及び今後の在り方を検討する。あわせて、年度末に方向性案を示すまでの間の臨時的な資金繰り支援として短期貸付を行う。
中小事業者の省エネリノベーション支援に2億3000万円を計上。中小事業者に対し省エネ設備導入を支援、光熱費の負担軽減を図るとともに、CO2排出量の削減を促進する。対象者は中小企業者、医療法人、社会福祉法人、学校法人等、対象設備は空調設備、照明機器、給湯設備。補助率は1/3で上限200万円。
省エネ家電への買換え促進に2億6000万円を計上。家庭における電気代の負担軽減及びCO2排出量の削減を図るため、省エネ基準を達成しているエアコン、冷蔵庫への買換えの支援を行う(1万3000台分)。対象は京都市民(ただし京都市内の店舗での購入に限る)、補助額は省エネ基準達成率100%以上の機器に対し、容量等に応じ定額補助。交付額はエアコンは12畳用未満が1万5000円、12畳用以上が2万円、冷蔵庫は350g未満が8000円、350〜450g未満が1万5000円、450g以上が2万円。
新たな公共交通体系の構築に4700万円を計上した。中長期的視点から京都の都市交通の未来について、どうしていくべきか検討を進めていくとし、自動運転バスの実装化に着手。自動運転バスの導入に向けた実証実験を行う。市営交通として政令市初となる。
令和7年度は、▽自動運転の実証実験の実施に係る調査(課題把握やルート及び車両選定等の調査)▽実証実験(調査結果を踏まえ、自動運転バス運行の実証実験(レベル2/ドライバー監視のもと、特定条件下で自動運転による運行)及び市民の試乗体験等)。
令和8年度以降の展開として、▽7年度の取組を踏まえ、8年度以降にレベル4(システム監視のもと、特定条件下における完全自動運転)の実証実験を行い、技術の更なる進展、国の法整備に注視しつつ、10年度のレベル4の実装化を目標に定める。
このほかでは、水道事業出資金(水道管路耐震化)に10億800万円(全額、水道出資債)を充てる。国の制度改正に合わせ、水道管路耐震化経費の一部を一般会計から水道事業(公営企業会計)に出資する。