大津市市街地整備課は、膳所駅南側駅前広場基本計画策定について、26年3月末をメドに内容を取りまとめる。駅前広場は市街地再開発事業と一体的な検討が必要となることから、再開発の建築物等が空間的・景観的に駅前空間として優れたものとなるよう、導入すべき機能及び施設、規模等の検討を行っていく考えだ。
膳所駅周辺整備については、2008年度に橋上駅舎化を中心とする駅周辺の交通体系に関する基本方針である「大津市膳所駅周辺整備基本構想」が策定され、2018年度に北側駅前広場と膳所駅南北連絡道路(都市計画道路8・7・6号)が完成。膳所駅南側駅前広場は、国道1号に接し、2011年度に都市計画道路8・7・6号と合わせて計画決定され、これまでその整備を目指し、各種の検討が進められてきた。同駅南側駅前広場は、都市計画道路8・7・6号と都市計画道路8・7・7号の間に、それぞれの道路と連続性が確保できるよう一体的に配置されているが、膳所駅南側駅前広場計画地を含む周辺地区の権利者による市街地再開発への機運が高まってきたことから、同市として、市街地再開発事業を活用して駅前広場の整備と駅前にふさわしい新たな魅力を創造する好機と捉えており、一方で社会情勢やモータリゼーションの変化、新型コロナ危機を契機として快適性・ゆとりへの需要の高まりを背景に、「駅まち空間」や「駅まちデザイン」の新しい考え方が生まれ、駅前広場を整備するにあたっては、交通結節点としての機能にとどまらず、利便性・快適性・安全性・地域性を備えた多機能で質の高い空間としての整備が求められている。こうしたことから、特に市街地再開発事業と一体となった広場整備を考慮しつつ、駅とまちをつなげる駅まち空間の創造に寄与する駅前広場の整備について、具体的な課題の整理と対応策を検討し、膳所駅の南側にふさわしい駅前広場基本計画の策定していく。
なお、同駅南側駅前広場基本計画策定支援業務は、国際開発コンサルタンツ名古屋支店(名古屋市中区)が担当している。
提供:滋賀産業新聞