三種町建設課は、三倉鼻橋の撤去に伴い関係各所との調整を進めている。代替路となる鯉川天瀬川線は拡幅するため、用地買収を推進中。拡幅に伴い水道管を移設する必要があり、水道管移設の進捗を踏まえて着工する。水道管移設(所管:上下水道課)は今年度、実施設計を三木設計事務所で推進中。三倉鼻橋の撤去時期は、東日本旅客鉄道(JR東日本)と協議のうえ決定するが、当初予定の9年度から10年度または11年度に先延ばしとなる見方が強くなっている。
JR奥羽本線に架かる三倉鼻橋(沢部環状線、天瀬川字三倉鼻)は、昭和34年に架設された延長25.6m、幅員7.5mの鋼橋。主桁接合部の劣化、橋台や橋脚のひび割れなど橋を構成する主部材の損傷が激しいことから撤去する。設計は5年度に旭調査設計がまとめた。
工事は当初、線路に影響がある3分の2をJR、3分の1を町が行うとしていたが、協議で全てJRが実施することに決定。支障物の移設などを含め、単年度ごとにJR東日本が町と協定締結のうえ施工する。
同橋の撤去後は、鯉川天瀬川線(天瀬川字水ノ目)が国道7号側につながる代替ルートとなる。そのため、延長約180mを対象に拡幅(W4〜4.5m→W5m)し、交通の利便性向上を図る方針。詳細設計は過年度に創和技術でまとめている。
鯉川天瀬川線の拡幅改良に伴う水道管移設は今年度、12月10日の履行期限で三木設計事務所が実施設計を進めている。移設対象は延長160mで、一部はJR奥羽本線敷地内に布設されているため、JR東日本と現地確認のうえ協議を行い、設計をまとめる。
水道管は、昭和40年代後半に布設された鋳鉄管。JR敷地内の管だけを残すことも可能だが、この機会に全延長を移設したい考え。JR敷地内の管について、8年度の施工は困難とするJRの意向も踏まえ、設計とともに着工時期を詰める。そのため鯉川天瀬川線の拡幅改良は当初、8年度単年で拡幅と側溝新設を行う方針だったが、水道管移設の状況を踏まえて変更する可能性がある。
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秋田建設工業新聞社